ジュエリー好きな私ですが、どちらかといえば石オタクの部類に属するので、地金もののジュエリーをあまり所有していません。
その中でも大切にしていてよく身につける品の一つが、奇跡のメダイユと言うコイン型のペンダントです。
石が好きなので、うっかり沢山の石ものジュエリーを身につけてしまいがちなのですが、そうするとファッション的に大変アンバランスになってしまいます。
そこへ地金ペンダントを持って来ることで、印象が柔らかくなりコーディネートが纏まりやすくなる為、大変重宝しているのです。
この奇跡のメダイユ(不思議のメダイとも表記)とは、カトリック教徒の方が身につけるお祈りの道具の一つ。
由来など詳細がウィキペディアに詳しくありますが、誤解を恐れず超簡単に説明すると、
「カタリナさんと言う修道女の前に聖母マリアが現れて、『これこれこう言う感じの図柄のメダルを作って身につけるよう司祭にお伝えなさい。そのメダルを大切に身に付けた全ての人に大きな恵みがありますよ』と伝えられ、その後、これを身につけ聖母に取り次ぎを願う人々に、実際に奇跡の恵みが与えられた。」
という感じの品物です。
カトリック教徒のお祈りの道具はロザリオからメダイユまで様々ありますが、その中でもこの奇跡のメダイユは、その由来である物語にも詳細がある通り、カトリック教徒でない人が持っても恵みを得られるということで、様々な方が身に付けやすい品物と言えそうです。
かくいう私も、お盆には実家にお坊さんがお経を唱えに来るし、クリスマスにはツリーを飾る、日本によくいるタイプの宗教スタイルでして、カトリック教徒ではありません。
カトリック教徒ではないので、宗教的な側面とは違った方向でこのメダイユの魅力を語ってみようと思うのですが、
それは矢張り、伝統ある意匠の持つ力は素晴らしいということでしょう。
デザインを学ぶ学生であれば一度は習うと思うのですが、デザインは国境を超える、つまり言語の壁をを超える力があります。
例えば、日本語の読み書きができない観光客が、日本の交通機関で優先席のマークを見ると何となく意図が理解できると思います。
そして私たちの生活にすっかり溶け込んだ図柄、青に黄色のTのカードと言えばツタヤカード!
【ツタヤのマークは佐藤可士和氏によるデザイン】
ノートパソコンの中央にリンゴマークならアップル製品かなと思いますし、屋根の上に十字が掲げられていれば教会ですが、黄色いMならマクドナルドでしょう。
このように、人は特定の条件で、特定の色・特定の形を見ると、イメージするものがあるというわけです。
初めて私が奇跡のメダイユなるものを手に取った時、何かとても意味深い、独特な波動を感じたことをよく覚えています。
勿論カトリック教徒ではない為、その時はこの品物にどんな意味があり、どれ程神聖なものかは知りません。
こういう事は私に限らず様々な方が経験されている事と思いますが、私個人的には歴史ある意匠の持つ大きな力が関係しているように思います。
それは、メダイユだけでなく十字架も同じですし、仏教でいえば、非仏教徒の欧米人がインテリアとして仏像を部屋に飾っていたりするケースも、意匠の持つ力に大きく惹かれてのことなのだろうなと想像します。
人々が、何十年何百年と愛し続けてきた特定の意匠には、その図柄としての美しさを超えた、どこか意味深く、この世のものとは少し違うような、微細で精妙な波動を感じるのでしょうね。
私が愛用している不思議のメダイユはいくつかありますが、購入先は様々。
シルバー925のものはカトリック専門のショップですが、18金のタイプはウノアエレというイタリアのメーカーの品です。
ウノアエレからは色々な不思議のメダイユが出ているようで、ちょこちょこモデルチェンジをしていると聞きます。