リエコの手帳

趣味と暮らしの覚え書き( ◠‿◠ )

世界の宝石文化史図鑑を手に入れたので自慢しようと思う。

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ジャーン !!!!

とある日曜日に本屋さんで見かけて、かなり高価でかなり悩んだ挙げ句、やっぱりどうしても欲しくて購入した本です( ◠‿◠ )

この本、3,500円 (税抜)もするんですよおお!

日頃専門書ばかり買う夫に「その価格は普通だよお。」と言われてしまいましたが、私にとっては高額、このタイプの本を10冊買ったら可愛いジュエリーを一つ買えてしまいますからね!

こちらには、スミソニアン博物館に所蔵されているあらゆる宝石の写真と、その宝石に纏わるエピソードがかなり詳細に記されており、大変興味深い内容となっております。

実はまだ読み終わっていない…のは、内容が面白くてササッと読むのは至極勿体無くって、ゆっくりと読み進めている為です。

もう本当にそれぞれの宝石に纏わる全てのエピソードが面白くて…!

それぞれの大富豪が、とっておきの宝石を寄贈するに至った理由を知るだけでも読み応えたっぷりです。

宝石を所有し、寄贈したのはどのような人物だったのだろう?そしてなぜ寄贈を決めたのか?それをひもとけば、宝石と物語が分かちがたく結びついていることがわかる。

スミソニアン宝石コレクション世界の宝石文化史図鑑」ジェフリー・エドワード・ポスト著 原書房 2021年6月 8ページ

あるサファイアを寄贈した理由の一つに、浮気者の元夫を思い出すから!ってのがあったり、そのサファイアが余りにも素晴らしいもんで他の宝石をつけてパーティーに行けないジレンマがあったり…!

所有者でないと経験できない、だけれど非常に人間くさいエピソードが満載でとっても面白いのです。

 

f:id:riekoh:20230501015828j:image然し、この本を購入すると決めた一番の目的は、博物館に所蔵される程に素晴らしい(そして高価であろう)エメラルドが数点載っていたことです。

大粒のエメラルドを探していた頃、そういえば私、大粒で品質が良いエメラルドって写真でもあまり見たことないんじゃないのー?と思い始め、ネット中からピックアップしたエメラルドの写真を見るだけでは飽きたらず、こちらに記された様々なエメラルドとその詳細をインプットしたくてしょうがなかった訳なのでございます。

こちらの記事に記したエメラルドに出会う前ですね!

私が所有できるような宝石は、間違ってもスミソニアン博物館に所蔵されることはありませんし、家族に代々受け継がれることもなさそう、私個人が一生楽しめれば良いのでそんなに一生懸命情報収集する必要はないのかもしれませんが、限りある資金の中で、自分の心を最大限に満足させられる宝石とご縁を繋げるには、それ相応の情報収集は必要かなと思っております。

 

この本を丁寧に読み進めていくと、文章の中に散りばめられた情報だけでなく、写真からもあらゆる情報が読み取れることに気づきました。

例えば、ここに掲載されているエメラルドのリングは非常に高価なお品であるけれども、合成エメラルドのように隅々までクリアというわけでは決して無く、写真で見る限り、全面にインクルージョンがあること‥但しそれは実際に肉眼で見た様子とどれだけの差があるのかはわからないこと…。

そしてそのエメラルドのリングは、ファセットが欠けていたり削れていたりすることから、箪笥の中に仕舞って置いたのでは無く、きっちりと身に付けて楽しみ、所有者が深く愛していたことがわかるのです。

そのエメラルドリング、バッキンガム宮殿のイベントに身に付けて出席したのち、台座からすっかり姿を消していたというのだから驚きですよね…!宮殿に電話で問い合わせたらすぐに発見されたそうで、石落ちしたのが宮殿内でなかったらと思うとゾッとします(自分のじゃないのにゾッとする!)

「なぜ富豪達はここに寄贈した大変高価で貴重な宝石を、一族の手に遺そうとしなかったのだろう…?」

この本を読む前まで最大の謎でしたが、今は少し分かってきたような気がします。

人は皆、等しく死を迎えます。

どんなに愛したものも、天国には持っていけないのです。

お金も、邸宅も、宝石も…。

そして、自分の死後、その愛したもの達がどうなるかはわからないのですよね。

大事にされるのか、粗末にされるのか、火事や戦争に巻き込まれたり、子孫に売却されることも十分にあります。

でも自分の意思で博物館に寄贈すれば、永遠に人々に愛され、その宝石に自分の名前をつけることだってできるのです。

そんな宝石達と物語がたっぷり収録されたスミソニアン宝石コレクション 世界宝石文化史図鑑」は、一つ一つの情景を想像しながらゆったりと読むのに最適です。

 

(おしまい)