先日の記事で、手作りのダイヤモンドのピアスに感激し、息を吸うようにダイヤモンドのネックレスを加工に出したと書きましたが、本日はその件についてのお話でございます。
と言うか、件の首飾りはまだ仕上がる前の段階でして、加工に出す前にグルグル考えていた事なんかをモリモリとお話して参ろうと言う回となっております。
どのダイヤモンドでネックレスを作るのか
まずはここからです。
一粒ダイヤモンドのネックレスが欲しいと思ったら、通常はお店で購入するケースが殆どかと思うのですが、私の手元にはあまり使用出来ていないダイヤモンドのリングが幾つかありましたので、そのリングからダイヤモンドを拝借する事に致しました。
ネックレスにするならダイヤのサイズは1ct、耳と揃えたいのでカラーレス系のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドが良いでしょう、という発想になります。
そうなりますと、あまり使用出来ていないダイヤモンドリングの中では、この二本が該当しました。
一枚目のプラチナの方は初代婚約指輪なので、そこまで低グレードではないダイヤモンドです。
二枚目のイエローゴールドの方は記念日に作った指輪でして、クラリティーはI1ですが、アイクリーン(肉眼で内包物が確認しづらい)で照り輝きのよいダイヤモンドです。
これです↓
このどちらかの指輪からダイヤモンドを取り出してネックレスにしようと思うも、なかなか決める事ができませんでした。
と言うのも、初代婚約指輪のダイヤモンドを日常的に身につけるには良い選択かなと思ったり、ネックレスにするなら失くす可能性高くなるからI1の方にすべきでは?とか思ってしまったりで、答えが出なかったんですよね。
ダイヤモンドの相場の影響
これが今回の方向性を決める決定打になった感じがします。
ダイヤモンドの相場のお話は、興味がある方がいらっしゃれば別記事でまとめた方が良いかなと思うくらい長くなるお話なのですが、決定打とはこういう事です。
高グレードダイヤは高騰している
中グレードダイヤは暴落している
低グレードダイヤは据え置き(アイクリーンなもののみ)
みたいな現象が起きており、初代婚約指輪のダイヤモンドは私達が購入した価格の倍に高騰しておりました。
で、クラリティーがI1の方のダイヤモンドは私が購入した価格と殆ど変わらない感じで、ネックレスにするなら後者かなぁと…。
ネックレスはなくしやすいアイテムだからって理由ですが、勿論I1のダイヤモンドもアイクリーンで美しい子なのでなくしても良いと言う訳ではありません。
私にとって大事なダイヤモンドです。
だけど万が一なくした場合、I1のアイクリーンなダイヤモンドは何とか買い直しができる価格ですが、初代婚約指輪のダイヤモンドは買い直しするのはだいぶ苦労する価格です。
そう言う理由で、今回の一粒ダイヤネックレスは、I1のアイクリーンなダイヤモンドを使う事にしました^^
【補足】ネックレスは無くしやすいという件ですが、留め具のパーツが壊れたりしてチェーンが切れて無くす事が殆どとなっております。パーツが小さくてパッと見では金具に不具合がある事に気付けない事が多く、不具合があるまま装着し外出先で無くす事が多いです。これは私も経験があります。思い出すたび悲しいです。
職人に聞いてみる
念の為、加工の相談の際に職人さんにもご意見を頂きましたが、即答で「ネックレスにするならI1の方」でした^^
理由は、初代婚約指輪の方はグレードが良いからネックレスにするなんて勿体無い、業者目線だとこういうダイヤモンドは指輪の方が良いって思っちゃう、だそうです。
こうして満を持して加工へGOしました。
一粒ダイヤネックレスのデザイン
一粒ダイヤモンドのネックレスというとシンプルながらも沢山のデザインがある事を、リエコの手帳の読者さん達は既にご存知かと思います。
代表的なものだとこのようなデザインが思い浮かぶのではないでしょうか?
1. 爪留めバチカンタイプ
ブランドで言うとGRAFFのこちらが該当します。
2.爪留め両吊りタイプ
ブランドで言うとハリーウインストンのこちらが該当します。
3. 覆輪留め両吊りタイプ
ブランドで言うとティファニーのこちらが該当します。
この他も、一点留めや三点留めなど変わった感じのデザインがあるのですが、今回はベーシックなものが欲しかったので、この3つのデザインの中で考えていました。
ベーシックなものほど後回しに
先日ここに記したダイヤピアスも同じ感じだったのですが、スタッズピアスや一粒ダイヤモンドネックレスって、装着時に自分では見えないしシンプル過ぎて何だか後回しにしてしまう存在でした。
一応手に入れては居るけれど、どうすれば美しい物が手に入るのだろう?と、深く考えて分析してまでは労力を割いて来なかった感じです。
アイクリーンではないI1ダイヤモンドのペンダントは持っていたし、ブログにも記した通りスタッズピアスに関しても、どちらも満足行くものではありませんでした。
でも今回、ピアスの枠を変えただけで全く違うものに生まれ変わり、素晴らしいと思えるお品を入手する事ができて考えが変わりました。
尚、今まで所有していたペンダントのダイヤモンドは一粒ダイヤペンダントにするには映えないかもと思い、超カジュアルなリングとかにする方が楽しめるのかなぁ?と思ったりもしています。
肉眼で内包物が分かるI1なのですが、ソルぺ系とも言い切れない微妙なグレード、だけど透明度や輝きは控えめながらも少しある感じで、これに上質な枠をつけたら…爪は高めで光を沢山取り入れるようにしたらどうなるのかなぁ…と興味があります。
デザインはこれにしたッ!
こんな風に色々考えて、爪留めの両吊りタイプのデザインにしました。
ハリーウインストンのネックレスに似たタイプの枠です。
私がオーダーしたのは一般的な四本爪、スッキリしたデザインは揺れながら沢山の光を取り込んで、ダイヤモンドが良く輝きそうです^^ ハリーは一般的な爪ではなく、割り爪(ダブルプロング)です。
なぜ両吊りにしたかというと、GRAFFのタイプのバチカン留めは、すんごいひっくり返るんです。
ひっくり返るって言う事は、その度に日焼け止めや皮脂がベッタリと着いてしまい、ダイヤモンドがめちゃくちゃ曇るという事になります。
まだダイヤモンドが0.3ctより小さければ爪の方が存在感があってガードしてくれるんですが、それなりに大粒になると、ひっくり返る度にダイヤモンドのテーブル面がベッタリお肌に張り付いてしまうので困った物です。
この場合、GRAFFなどの超ハイグレードなダイヤモンドであれば、皮脂で曇ってもそれなりに輝くのかもしれないのですが、私のダイヤモンドはクラリティーがI1なので…www
曇った時にどう見えるかは分からないな…というのが本音でした。
ティファニーのバイザヤードのような覆輪留めにしなかった理由も、ダイヤモンドの個性を第一に考えたら自然に導き出された感じです。
このダイヤモンドはハイグレードではない為、覆輪留めで輝きを一段弱くしてしまうのは非常に惜しく、光を沢山取り込んで輝いてもらうように爪留め一択でしたし、ピアスとお揃いで着けるならやはり爪留めとなりました。
ギリギリまで悩んだデザイン
実はデザイン的にはバチカンのタイプが好きでギリギリまで悩んだのですが、実際に使用した後にやっぱり変えたくなったとしても、枠を再利用するから作り替えの費用はたいした事ないとの事でしたので、似合わなかったり両吊りもひっくり返るとか不便があるなら作り替えたら良いか〜と、気楽な感じで決めました。
今までも何度も何度も何度も書いていますが、ジュエリーって仕立てて見ないと分からない事と、着用して日常生活を過ごしてみないとわからない事がマジで多いので、一発で理想を作れると思わず、少しずつ理想に近づいて行く気持ちで居ると幸せになれます^^
お仕立て失敗しまくってるお話↓
今回はチェーンを持ち込みしたので、思ったよりずっと加工費用がリーズナブルで超嬉しいです^^
ピアスに合わせて使うので仕立てはプラチナ、仕上がりがとても楽しみです。
本日は、一粒ダイヤモンドのネックレスをオーダーしたよっていうお話でした。
こういうお品は、ジュエリー沼の人でなくても探している方は多いと思います。
鎖骨のところにキラッと、白く輝くダイヤモンドが堪らないのですよね。
鏡を見るのが嬉しくなるようなダイヤモンドジュエリーが、今の私のハートには必要なアイテムなのですよん( ◠‿◠ )
(おしまい)