シリマナイトの指環です。
古い魔導書から飛び出して来たような、不思議な引力を感じる大きな宝石…。
嘘みたいなシルエットと強い煌めきが、潜在意識の中にひっそりと沈んでいた何かを激しく掻き立てる…そんな指環に仕上がりました。
「シリマナイト」と名前を訊いて、どんな宝石かイメージできる方は多くないと…。
そう思っていましたが、インスタグラムにて、舐め回すように見たい旨を数名からリクエストを頂いたので、きちんとした写真を撮影してみました^^
こちらのWebサイトが詳しかったです↓
煌めきと揺らめきが強すぎて、ダイヤモンドの撮影以上に、綺麗さを伝えられる写真を撮るのは難しかったです。
こちらのシリマナイトを購入したのは随分前の池袋ショーでして、私もその時は名前すら知りませんでした。
購入先はプリヤンカジェムさんです。
きらきらしていて可愛いなぁ…とルースケースを手に取ると、
「なんかコレ、他の店で買うと随分高いらしいで?」
と店主が言うので、この日は他に欲しいものが見つからなかったし良いか〜、という感じで何となく購入した石です。
私の目には、ジルコンの輝きよりも有機的に感じると言うか、柔らかさと硬さの両方を兼ね備えた強い煌めきというか、不思議な何かを感じる天然石です。
プリヤンカさんで見たシリマナイトは、どれも一点の曇りもないような透明度が高い石ばかりでしたが、実は透明度が高くてファセットカットされたシリマナイトの流通量は、さほど多くはないらしいです。
でもコレ、デカすぎるしジュエリー加工にお金がかかるよなぁ〜と、何年も塩漬けにしておりました。
そのシリマナイトを急遽加工する流れになったのは、先日仕上がってきたパパラチアサファイアのペンダントを加工した際に出た端材…に理由がありました。
先日仕上がってきたパパラチアサファイア↓
あのパパラのペンダントは元はリングでして、リングの腕を切り落としてペンダントに作り替えをしており、切り落とした腕がパーツとして残ったのです。
元はこちらのリングでした↓
楽天に出店されているジュエリーfor youさんのパパラチアサファイアリングなのですが、なぜか私の手には似合わなかったんです。
すんごく可愛いリングなのですが、しっくりこなかったんですよねえ。
今回も加工はクニさんです( ◠‿◠ )
「リングの腕を綺麗に切断できました!美しい和彫が入っているし、残った腕は再利用しては?」
このように配慮して下さり、何かを仕立てる事になりました。
幾つか候補の宝石を持ち込んで見て頂いたところ、
「腕のデザインや宝石のサイズを加味するとシリマナイトが一番しっくり来る…!」
と言う結論に達しまして、シリマナイトを指環に仕立てる運びとなりました。
仕上がった指環を見てうっとり…。。
留められたシリマナイトの堂々たる大きさと輝きに心を撃ち抜かれました。
指環のそもそものデザインも良いんですよね…。
指環らしい指環というか、百年も前からこの世に存在してそうなデザインが…!
腕に施された和彫も堪らんでしょう?
私のお友達より、
「最初からシリマナイトに合わせて彫りを入れたみたい!」
「極上のセボンスター♡」
とメッセージを頂き、とても嬉しく思いました^^
今回の件で加工する事になったシリマナイトはイエローシリマナイトでした。
購入時に、イエローシリマナイトよりブルーシリマナイトの方が高価だと訊いており、あのタイミングでブルーも買っておけば良かったなぁと…
今シリマナイトを探すと、8ctとかはめちゃくちゃ高くなってしまっていて、
「安くて大きくて綺麗な石」だと思っていたシリマナイトが随分と遠くへ行ってしまった…
と思いきやww
先日プリヤンカさんで見たら、ブルーシリマナイトが数年前と全く同じ価格帯でしたのであっさり購入しましたwwww
シリマナイトを買うならやっぱり8ctとか、常識的に考えてデカすぎる石をお勧め致します(笑)
指に嵌めてみるとこんなボリュームです。
サイズ感やばくないですか??
ゴロン!ドカン!としていながらも上品なの。。
大ぶりな半貴石のリングが流行っている様ですが、とびきり大きくてそれでいて気品のあるデザインって本当に素敵です( ◠‿◠ )
ブランドジュエリーの大ぶりだとこんな感じ↓
後に気づいたのですが、このシリマナイトは尖りを下向きにする方が輝きが強いみたいです。
石って向きがあるというか、この向きが一番輝くみたいなのがあるんですよね。
タイムレスなデザインなので、アールデコのサファイア時計にもぴったりです^^
こちらのアールデコの時計は大昔の高級品ですから、この時計と合わせておかしくないってのはそういう事なんだと思います。
あり合わせの材料を組み合わせただけの指環…ではあるんですけれど、
プリヤンカさんチョイスの美しい石と、彫り師の手で丹精込めて彫刻された月桂樹、そして腕の立つジュエリー職人であるクニさんがその全ての要素を組み合わせて完成させた指環は、間違いなく良い物になりますよねえ^^
このような重厚感があって品の良い指環は、私の様なごっつい手にも良く映えるし、ごっつい手がふんわりエレガントに見える様にも思います。たぶん。
潜在意識の中にひっそりと沈んでいた何かを激しく掻き立てる宝石…。
その何か、とはきっと厨二病でしょうから、大粒であればあるほど良いでしょう?
鉱物・宝石ショーでシリマナイトを見掛けましたら、是非お手にとって、光に当てて輝きを観察してみて下さい。
強い煌めきに魅了されたらもう…恋に落ちてしまうでしょう。
(おしまい)