本日はInstagramより頂いていたご質問に答えてみようと思います^^
とんでもないボリュームになってしまい読み難いかと思いますが、どなたかのヒントになれば幸いです。
よろしければご覧ください。
♡
大粒ダイヤモンドとはどのくらいなのか基準が曖昧ではありますが、日本国内の感覚だと、
0.5ct〜1.0ct
この辺りを指す事が多いように思います。
この中でもよくご質問頂くのは1ctのダイヤモンドですので、今回は1ctのダイヤモンドの買い方のコツみたいな事を書いてみたいと思います。
【ハイジュエラーでの1ct】
私が婚約指輪を買い物する時に、一応ハイジュエラーにも足を運んでみました。
ハイジュエラーであれば、予算さえ合致すればそう変な物を手にする事はありませんからね。
訪れたハイジュエラーは、カルティエ・ティファニー・ブルガリ。
そこで1ctの婚約指輪を見せて頂きましたが、その時見た指輪は下記のような価格でした。
(その日見た指輪の価格を掲載しますが、中石のグレードにより価格は上下するものですので参考程度にご覧下さい)
カルティエ 290万円台
ティファニー260万円台
ブルガリ190万円台
我ながら数年前に一瞬みた値札をよく覚えているなぁと思いますが、確かにこの価格帯でした。(今は地金高騰でもう少し上がっているのかな?)
尚、我々の予算は35万円でしたので、0が一つ足りず、ハイジュエラーでの買い物は経験がありません。
米国のティファニーで買い物するともっとお得に購入できるみたいですね。
ブランドに拘りがある方は調べてみてください^^
【有名な方法・米国から個人輸入】
まず最初に紹介するのは、一番有名(?)な方法、米国のダイヤモンド専門通販サイトから購入する方法です。
この二社はネット上では有名ですね。
米国から個人輸入する場合は、後で関税など税金を支払います。
そのため商品の価格より少し多めに見積もって予算を組むと良いでしょう。
ただ、それでも米国の価格は、日本の価格よりだいぶ安いです。
日本のダイヤモンド専門の宝石商、それこそ凄く綺麗な石を扱う卸業者なんかは『綺麗なダイヤモンドは業者に、その売れ残りがこういったサイトに回る』と言っているのですが、
確かにそういう側面もない事はないのでしょうけども、それでもカットバランスや動画を良くチェックして購入すれば、かなり綺麗なダイヤモンドを安価に購入できると感じます。
少なくとも、至極無理をして沢山の予算を使ってしまったり、または予算の関係で希望する外観の指輪を諦めて終うよりはずっとよいのではないでしょうか。
【私が良くやる方法】
そしてやっと、私が良くやる方法です。
先に言及しておきますが、この方法は邪道かもしれません。
合わない方も多いと思いますが、一つのアイディアとして読んで頂ければ幸いです。
《やりかた》
・インターネットで大粒ダイヤモンドのジュエリーを探し購入し、作り替える。
・リサイクルショップで大粒ダイヤモンドのジュエリーを探し購入し、作り替える。
です。簡単ですね。
ん?と思うかもしれませんが、ダイヤモンドの素材をどこかで手に入れて、好きなジュエリーに作り替えると言う単純な手法です。
例えばこういう感じの商品を探してみます。
まず一般的に、指輪に使われるダイヤモンドより、ペンダントやピアスに使われるダイヤモンドの方がグレードが低いです。
それは、身につけた際に自分の目で見えませんし、なんなら少し離れたところから綺麗に見えれば構わないのでそのようなグレードになる事が世界共通です。
そのため、ペンダントやピアスは大粒ダイヤモンドであれど比較的価格が低く、作り替える代金を上乗せして考えても、掘り出し物のような価格の品物に出会うことができます。
こうすることで、大粒のダイヤモンドリングをお求めやすく手に入れることができるというわけです。
というか、私の場合はこの手法でなければ大粒ダイヤモンドリングを入手することは難しいです (爆)
『でもそれ、どうせ汚いダイヤモンドなんでしょう?』
そう思いますよね。私もそう思います。
そう思うから、実物を見るためにリサイクルショップに行くんです。
リサイクルショップであれば、品物を手に取って、ありとあらゆる角度からチェックする事が可能です。
ルーペを持参すれば、肉眼で見えないところもカバーできます。
そして私が何より思うのは、グレードがどうであれ、肉眼での見た目、外観が綺麗だと感じればOKじゃないかな?って事なんですね。
グレードは石の価値、石の価格を決める上で大変重要なのですが、
綺麗だなと感じたものがグレードが低くて価格が安いなら掘り出し物ではないですか?
私の場合は、クラリティーはI1やSI2ぐらい、カットはGOOD以上、カラーは問わず、明るく見えるタイプのダイヤモンドで見た目が気に入ったら、価格がリーズナブルであれば購入を検討することが多いです。
ただ、店舗の照明は一般的な家庭より強く、その石が綺麗かどうか錯乱しがちですので、ご自身がお持ちのダイヤモンドをご持参して、並べてみてみる事もよい判断基準になります。
しかし、この場合の綺麗とは個人差がかなりあると思います。
一般的に、白いダイヤモンドより黄色味を帯びたダイヤモンドの方が低価格ですが、白いダイヤモンドよりも黄色味を帯びたダイヤモンドの方が照りが強い場合があります。
そして、同じFカラーの石でも、カットグレードがgoodとexcellentでは輝き方が違います。
(前者がウルウル〜に近く、後者はギュラギュラ〜っに近い感じかな)
私の主観で変な喩えを持ち出すと、その違いというのは、ルベライトとルビーくらい違うというか…うどんと蕎麦くらい違うというか…。
私はルベライトとルビーはどちらもそれぞれ美しいと思うし、うどんと蕎麦はどちらも美味しいと思うのですが、
ルベライトよりルビーが良いという方や、うどんより蕎麦が良いという方もいらっしゃいますよね。
そういった塩梅で、白いダイヤモンドと黄色味がかったダイヤモンドを比べ、どちらが良いかは個人の好みが多いに影響する為、この方法は合わない方も多くいらっしゃると思うわけです。
また、この方法は、婚約指輪を購入する際には向かないと思います。
お得に綺麗なダイヤモンドが手に入るとて、
男性側から低グレードダイヤモンドや中古のダイヤモンドを積極的に選ぶのは、婚約者を不安にさせかねません。
(サプライズプロポーズでこの手法を使用し、後で判明した場合は大混乱となるでしょう)
ただ、女性側がこの仕組みを理解し、この方法を男性に提案するならアリだと思います。
何故なら、ダイヤモンドルースの市場では、新品のダイヤモンドルースと中古のダイヤモンドルースの区別がありません。
中古品のダイヤモンドリングも、リング枠からダイヤモンドがバラされてしまえば、新品のダイヤモンドルースとして還流される事が当たり前にあります。
ですので、購入後にご自身で新しい枠に入れる前提なら、宝石店で新品のダイヤモンドリングを購入する事とさほど変わらないケースもありますので、全然アリなんじゃないかなと思うわけです。
(ダイヤモンド原石を自社でカットし、全てのダイヤモンドを管理しているようなジュエラーでは数百万円程度の品物では還流品を扱う事は無いと言えます。)
尚、この方法はある程度ダイヤモンドを見慣れている方向けというか、
そもそも綺麗なダイヤモンドは何か、ダイヤモンドの相場はどのくらいかを理解していないとヘンテコなものを購入してしまう可能性があります。
そんな時に便利なのが、先に紹介した米国のサイトです。
今気になっているダイヤモンドがお得かどうか、まずこのサイトに、検討中のダイヤモンドに近いグレードを検索に打ち込んでみると、大まかな相場が見て取れます。
このサイトでの相場と照らし合わせてみて、同じくらいであればお買い得、このサイトの相場より安ければ掘り出し物と考えても良いでしょう。
そして、ダイヤモンドを見慣れていない方にとって、こちらのサイトは全てのダイヤモンドの動画が見られるのでとても役に立ちます。
繰り返し見ることで、大体のパターンが掴めてくるので、外観が綺麗なダイヤモンドはどういったものか理解できるようになりますし、自分はどのようなタイプのダイヤモンドが好きかも見えてくると思います。
【作り直すにあたり留意すべき点】
素材として手に入れたダイヤモンドジュエリーを好みのリングに作り直す場合は、私の場合このような事を気をつけています。
1.クラリティグレードが低いダイヤモンドを買う場合、その内容に注意する
ジュエリーを作り直す場合、クラリティーが低くヒビが大きいダイヤモンドは作業中に割れてしまう事があります。
その為、クラリティーが低いダイヤモンドは、そもそも業者の方針により作り直しを引き受けてもらえない事もあります。
クラリティーグレードが低くても、比較的石の中が綺麗なものを選ぶ方が安心です。
2.ファンシーシェイプのダイヤモンドは、枠代が非常に高くなるケースがある
これも意外とご存知がない方が多いと思うのですが、丸いダイヤ(ラウンドブリリアントカット)をジュエリーにする場合よりもファンシーシェイプをジュエリーにする方が高額になる事が多いです。
何故なら、ファンシーシェイプは縦横深さの比率が様々なので、既存の空枠に合わないと必然的にフルオーダーの形となります。
実は丸いダイヤモンドよりファンシーシェイプの方がルースの価格が安いことの方が多いのですが、それを加味してもフルオーダーで指輪をこしらえると価格は跳ね上がります。
ダイヤモンドをリーズナブルに購入して気軽なファッションリングとして楽しみたかったのに、うっかり高額ジュエリーを作ってしまう事になりますのでこの点は心得ておきましょう。
(枠代が掛かったとしても、大粒になればなるほど一般的に購入するものよりは遥かにリーズナブルになりますから、その辺りを理解していればとても良いお買い物になると思います。)
3.枠の品質により仕上がりが全く違う
私は本当にお恥ずかしい程ジュエリーが好きでして、色んなところでジュエリーを仕立ててもらった経験があるのですが、
安価な枠はやはり仕上がりと見栄えがイマイチに感じて後に作り替えた事が何度もあります。
ライトな感じで地金が薄いものを好んでいる場合は良いのですが、
私の場合は、婚約指輪などに使われるリング枠と同程度の重厚感が好みなので、枠を選ぶ際はかなり慎重に選んでいます。
【最後に、具体的な例】
ここからは、私が実際にお買い物をした品物を写真と合わせてご紹介いたします。
1ctダイヤモンドソリテールリング
こちらは、クラシックチェスさんで購入したリングをシンプルなリングに作り替えました。
タイミングよく好みのダイヤモンドが見つかったのですが、このダイヤモンドは本当に綺麗で、この価格だとは思えません。
グレードが同じでもダイヤモンドはかなり個体差がありますから、実物を見れない場合はよい販売者から購入することが大切です。
尚、この時残った空枠にはグリーンガーネットを留めて活用しています^^
1.7ctブラウンダイヤモンドリング
こちらのダイヤモンドはブックオフスーパーバザールで購入したブラウンダイヤモンドペンダントをリングに作り替えました。
お店に並んでいた時は、華奢なプレス枠にブラウンダイヤモンドを留めた冴えないペンダントでしたが、ケースから出して頂き手にとると、奇妙なほどギュラギュラと輝いていて…
中央宝石研究所のソーティングがついていて、ルーペで見ても致命的な欠点はなく、一ヵ月熟考したのちに購入、価格は19万円でした。
そしてそのまま加工へ!
加工して頂いたのはアンジェラさんです。
アンジェラさんでは元の枠やチェーンを買い取り、差額を代金から差し引いてくださいます。
選んだのはこちらの枠、当時5万円程度でした。
差し引き分を加味すると四万円程度、つまり全て掛かった費用を合わせると23万円ほどですね。
このリングは、格好よく身につけたかったので、中指や人差し指用の17号にしてあります。
1.7カラットは迫力がありますが、ブラウンダイヤモンドは身につけ易くて重宝しております。
このように、少し貯金を頑張って資金を作り、買い方のコツさえ把握していれば、大粒ダイヤモンドリングは手に届かない品物ではありません。
特に、右手人差し指や中指に格好よく着けるようなカジュアルなリングであれば、数百万円の物だと身に付け辛いと思うんです。
カットグレードがハイスペックな高額品だと、ギュラギュラしすぎて日常にそぐわないと言うか、日常着に合わせるには気恥ずかしく、仕舞い込んで終うこともあるでしょう。
勿論、日常使いをすればぶつけて欠けることもあるし、そうなればクラリティーの評価が下がります。
そうであれば、初めからそこそこの品質で、日常でよく身に着けるための価格もカジュアルなリングが丁度良いことも多いと思います。
以上、大粒のダイヤモンドを購入する際のヒントでした^^
しかし気づけば10,000字!!!!
流石に文字が滑るので夫にチェックをお願いしたら、
10,000字って…ちょっとした書籍の1章くらいあるやん‥と。
最後まで読んでくださった皆様、本当に有り難うございました( ◠‿◠ )
(お疲れ様でした!)