瑞々しいカラフルな輝きを放つライトイエローダイヤモンド。
お尻が深いカットなのでコロンとしたスタイルです。
このダイヤモンドは昨年の五月ごろ、
「コロナ禍でどこにも行けない事がストレスだ、何かキラッとするものが欲しい。」
と、祖母が購入するとの事でネットでの宝石購入をサポートしました。
然し、二月ごろより喉の異変を訴えていた祖母、コロナで外出を控え通院を拒んでいた為に症状は悪化し、
ダイヤモンドの購入を決めてすぐに咽頭癌・リンパ節の癌が発覚してしまいました。
84歳という年齢と癌のサイズが大きすぎる事を確認した医師は、やれる事はもうないよというような見解でしたが、
身体中を隅々まで調べる事で治療に耐えられる肉体であると判断、治療を行っていく事が決まりました。
そうして入院の1か月ほど前に、注文していたダイヤモンドが祖母の所へやって来たというわけです。
入院前の通院では欠かさず身につけていた様子でした。
通院を重ねて行くことで、どのような治療ができるのかが明らかになってきました。
癌のサイズが大きい為、抗がん剤と放射線治療をする場合は二・三か月の入院、
そして手術をする場合は早くて一ヵ月で退院できるが、今後一切声が出せなくなるとのことでした。
本人は相当に迷っていましたが、私は手術を勧めました。
なぜなら、抗がん剤治療や放射線治療は期間が延びることはザラにあると言うし、三か月であっても、コロナで面会禁止の環境で過ごせば認知症になってしまうかもしれないと思ったからです。
喋れない事と、ボケちゃってわからなくなる事、それを比べてどちらが幸せかなんて誰にもわからないけれど、祖母にとって三か月以上の入院と治療は長すぎて精神的に耐えられないとも思いました。
いざ手術と決めてからが大変でした。
咽頭を全て切除、一緒に食道を切除してしまう為、大腸の一部を切り取り食道に縫い付けるという大手術です。
今まで病気などした事がない祖母でしたので入院も初めての事、手術も始めてであり、その恐怖心からくる重圧は多大なストレスとなっていたと思います。私から見て、あの期間は認知症が進んだように思いました。
元々思っている事全てを口にしないと気が済まない祖母でして、普段も手に負えない所があるのに、精神が不安定になった祖母と接する事は大変な事でした。
手術は昨年の秋、結論から言うと大成功でした。
そして祖母の我が儘で、一ヵ月を待たずに退院しました。(放射線治療とかやめて正解でしたね)
退院してすぐは物もろくに食べられなかった彼女ですが、今は自分で料理をし何でも食べ、
なんと今年に入ってからは自転車に乗って一人でスーパーに出掛けています。
認知もみるみる回復し、ボケちゃってる?などと心配する事もなくなりました。
(ただ、手術前後の記憶は今もすごく曖昧です)
あれから祖母は、筆談でしか人とコミュニケーションを取れなくなってしまいましたが、私は何故か筆談を用いずに祖母と意思疎通ができており、前のように祖母と過ごす時間が戻りはじめた事を幸運に思います。
クリスマスに、祖母は私にこの指輪をくれました。
使わないから今年はこれがプレゼントだ、と。
あの時はまだ身の回りのことをやるので精一杯、指輪などはわずらわしかったのでしょう。
祖母の病気を見守ってくれたライトイエローダイヤモンド、このダイヤモンドを身につけるとすうっと身体が軽くなります。
思い込みかも知れないけれど、このダイヤモンドは持ち主を癒してくれると思えてなりません。
つい先週、小さめの白いダイヤモンドがついたソリテールリングを買いたいと話がありました^^
自分でできる事が増えたからでしょうか、ダイヤモンドは魔除けになるらしいと本で読んだらしく、小さめなダイヤモンドの指輪をしたいとの事でした。
具体的な石のサイズは?と聞くと、0.8ctくらいかな?って、それは小さめじゃ無いけどね!
そんな経緯で私の元にやってきたライトイエローダイヤモンドリング…
蜂蜜れもんのような愛嬌のある姿で、私をいつも楽しませてくれています。
これからもずっとずっと、瑞々しくカラフルな光を放ちながら、輝き続けることでしょう^^
(おわり)