リエコの手帳

趣味と暮らしの覚え書き( ◠‿◠ )

大きなエメラルドのお話し。

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新緑の季節にはエメラルドを身につけたくなります( ◠‿◠ )

エメラルドは五月の誕生石ですが、牡牛座の守護石でもあるそうですよ。

私は四月生まれの牡牛座、夫は五月生まれの牡牛座なので、エメラルドを身につけているとなんか良い感じに思うのですよね〜。

知人に占いに詳しい方がいらしゃって、聞くところによると私と夫は数秘術でも同じ33だそうです。面白いですよね。

この季節、ツツジの花を街で見かけると、

「ああ、ツツジが咲いたと言うことは、もうすぐ誕生日が来るのだわあ〜。」

と思います。

ちょっとウキウキする季節ですね。

 

ひそかに憧れていたもの

丁度いまから十年前、古い宝石店のお爺さんから聞いた昔話がありました。

その数ある昔話の中で、記憶に強く残る一節がこちらです。

「バブルの全盛期には、親指の爪程の大きなサファイアやエメラルドが良く売れたんだよ。」

親指の爪程の宝石というパワーワード…!!!

その時の記憶が定期的に脳内で繰り返し再生している私の頭脳は、本件のエメラルドを見逃す筈がありませんでした。

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実は本件のエメラルドに出会うまでには、紆余曲折がありました。

エメラルドというデリケートな宝石について、

「雑な私には指輪として使うのは難易度が高すぎる、もう指輪は買わないことにしよう。」

と思った矢先の出来事です。

あるフォロワさんと海外のドラマ映画の話題に花が咲き、

「ジュエリー好きにはおすすめだよ〜!」

と教えて下さった映画クレイジーリッチをみて自爆してしまいました。

劇中に登場するエメラルドリングの見事なこと…!!

そしてストーリーよ…!!

ネタバレになるのでストーリーは詳しく書かないんだけど、最も簡単に心を掴まれてしまいました。

余談ですが、フォロワさんの情報によりますと、映画に登場するエメラルドリングはフェイクの小道具ではなく、俳優自身の私物だそうです(驚愕)

そうは言っても、リッチではない私にはあんなに見事なエメラルドは高嶺の花…。

絶対に手が届かない物を目指してもしょうがないので、なんとか現実的なところを狙うとなれば4ctくらいまでか…!?

そんな訳で、4ctくらいでソコソコ品質のエメラルドを水面化で探し始めることに…しました。

すると、なんだかエメラルドがもの凄く値上がりしている気がするんですよね。

どのネットショップを覗いても、想像していた価格ののお値段がついていました。

おっ⁉︎と思うお品を見つけるも、デザインがコレジャナイ感じで、お仕立て直しの費用脇石ダイヤ代まで見積もると結局50万円〜という感じで絶対に無理じゃんっ…!!

エメラルドみたいな使うのに躊躇して箪笥を肥やしがちになる宝石に50万円は勿体なさ過ぎるよ…!それに、節目の記念日でも何でもない今のタイミングでで50万円という大金を使うなんてけしからーん!!!

 

ここで一旦すっぱり諦めることにした私…。

宝石の趣味には諦め切り変えも大事なのです。

こうして頭をクリアにしたその瞬間、たまたま目に飛び込んできたのがこちらのエメラルドルースでした。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。

エメラルド  9.33ct

探していた4ctをゆうに超える巨大サイズ…!!!!!

直径を確認すると、14.6×13.6×6.1mmです。

縦14.6mmって…物凄くデカくないですか…!

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。

横から見ると、歪なカットが施されています。

深さがないエメラルドということが判りますね。

ということは透ける石の可能性が大きいと言えるでしょう。

また写真からは色むらがあるように感じますが、この色むらは実物はどの様に見えるのかは写真だけの情報では判りません。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

フェイスダウン(石を伏せた状態)の写真ですね。

こう見るとやっぱり色むらが結構ある様な気がしますし、そもそも色が薄くて、写真から読み取れる情報だけではプラチナやダイヤモンドと組み合わせた重厚感のあるジュエリーに向いている石かは分かりません。

拡大写真だから、エメラルドならではの傷や、黒っぽい内包物もとても目立ちます。

うーん…

わからない…

透けるし、内包物も目立つし、色は浅いし、傷も多いし…これは候補から外すべきなのかな…?

と思うも、何だかどうしても後ろ髪を引かれてしまうポイントが一点、見逃せなかったんです。

それは…!!

価格が妙に安い!!!

アンダー20万円という絶妙な価格帯なんですよ。

いや、私にとってはこの価格は超大金なんです。

でも…欠点が多いエメラルドだとしてもこのカラットであれば倍くらいする…という相場観があったのでどうしても引っかかってしまったんです。

いえ、欠点が物凄く多い(平たく言えば物凄く汚い)エメラルドだから、相場の半分の価格である、と考えるのが普通なのでしょう。

でも私は、違う視点からの考察で、そうは考えづらいと思いました。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

地域密着型の街の宝石店

このエメラルドは、埼玉県の草加駅前にある1977年創業の宝石店のウェブショップに掲載されていました。

もしこのエメラルドが店頭に飾られているとしたらどうでしょう?

先ほどの考察のように、欠点が物凄く多く、平たく言えば物凄く汚いエメラルドであれば、そのようなルースをショーケースに飾っていた場合、他のジュエリーと調和するでしょうか?

私、一見さんは入りづらいような街の古い宝石店を訪問してみるのが趣味だったりして、初めて来た街で古い宝石店を見かけたら入ってみたりするんだけど、

どこの宝石店も品物のテイストは大体合わせているというか、極端なアクセサリー品質のお品と高額品が同じショーケースに並んでいるって今までに見たことがないんですよね。

偶にサービス品としてキュービックジルコニアのアクセサリー等を置いていたりするけど、それは明確に区別された扱いというか…。

数万円〜数十万円の値札がついた比較的高額品に分類されるようなお品が、ショーケースの中で玉石混合とかって見たことないんですよ。

こちらのお店の他の商品もおおよそ拝見しましたが、綺麗そうなダイヤモンドを沢山扱っていらっしゃるし…。

他のエメラルドルースも拝見しましたが、雰囲気的に綺麗そうなエメラルドだし、価格も相場よりややリーズナブルという感じで、不自然さはありませんでした。

この推理が正しければ…

全てのエメラルドのルースをショーケースに並べているとしたら、お目当てのエメラルドが極端に汚いということは考えづらいんですよね。

少なくとも、他のエメと並べたらやや劣るけど、単体で見たらなかなか良い、という感じじゃないのかなーと思ったんです。

そういう石って、石の魅力を上手く引き出すようなジュエリーに仕立ててしまえば、なかなか良いお品になることが多いんですよね。指輪なら他のエメと並べて身につけることはないですし!

でも、に言えば、そういうお石ならお店側でペンダントトップなんかに仕立てて、他のエメラルドとは並べずに単体で飾れば成立してしまうのになぜしないんだろうとか…それには理由があるのかなとか…それは重大な瑕疵なのかとか…

というか、そもそも店頭に飾っていないパターンもある訳ですよね。

ネットショップ用にアクセサリー品質のルースを仕入れたとか、いくらでも理由は考えられる訳です。

ただ、地域密着型の宝石屋さんが、ネットショップとは言えそういう売り方するのは不自然だしなあ…。

このように悶々と考えていたのですが、ついに私は行動に起こします。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

 

とりあえず電話してみよう!

電話って良いですよね〜。

声を聞くことでその人の人となりや、お店なら仕事への向き合い方が少し分かりますから!

お店のホームページを見ると、お気軽に電話してねって感じだったので、思い切ってかけてしまいました。

お電話口に出たのは、優しそうな物腰の男性でした。

結論から言うと、お電話でのやり取りで、私が引っかかっていた様々な問題の殆どをクリアしてしまいました。

まず、お目当てのエメラルドは、先代の社長様がインド人の業者から買い付けたもので、お店のショーケースに15年あると言うことでした。

これで、他のエメラルドと並べてあることはほぼ確定です。

そして、仕入れてから15年経過していると言うことは、乾燥などでエメラルドのオイルが抜けている可能性が僅かながらあると思っても良いでしょう。

もしそうであれば、オイル再注入をすれば色の改善が見込めるとも言えますし、白く見える傷も目立たなくなる可能性があります。

そして、先代の社長様が、翡翠・エメラルド・サファイアだとってもお好きだったと言うことは特筆すべき事項です。

なぜならば、宝石のプロとして生きた昭和の男性が、自分が好きな宝石に対して愛情がない訳ないんですよね。

もっと踏み込んで言いますとこうです。

自身が好きなエメラルド、宝石市場での基準では悪い意味で規格外ではあるけれど、どこか魅力的で、自分自身が美しいと思える石でないと仕入れないと思うんです。

お話を聞くと、本当にお好きで、エメラルドの商人についてコロンビアまで行ってしまうようなお父様だったと言うのだから…。

お父様の感性の方向性と、私の感性の方向性が同じであれば、魅力的に感じる石なんじゃないかなと思いました。

そして現在の社長様がおっしゃるには、ご自身が仕入れたものではないから、厳密にどの様なものですと説明する材料が少なく(今あるソーティングに書いてある情報以外のことが分からない)、それを説明するために新たに検査するとなると検査代を上乗せする他なくなるため、今の姿のままリーズナブルな価格にして販売していると言うことでした。

これって…!

これって…!?

超おもしろい石である可能性リーチでは!?

 

と言うことで、行ってきましたよ!

埼玉県草加市へ!

訪れたのはタノー宝石さんでした( ◠‿◠ )

タノー宝石さんって、ネットショップや楽天ではカラーダイヤモンド専門店ぽい雰囲気なので、カラーダイヤモンドに魅せられている読者さんはご存知の方も多いのではないでしょうか。

↑お店の中での撮影です。

エメラルドをケースから取り出して頂き、この目で見た第一声は…

でっかいな!!!!

もうホントでかい、デカ過ぎる、こんなデカいエメラルドをこの指で直に触っていることに感動です…!

いつか美術館でガラス越しに見たマハラジャのエメラルドを思い出すよ…!

子供の玩具の様な大きさが何かの冗談みたいです。

親指の爪とおんなじ大きさでした。

肝心の品質はというと…?

色むらや透けは私が想像していた通りであり、私の中の基準では合格点でした!

しかし、色むらについて嬉しい誤算がありました。

色むらがある事で一つの石の中に様々な緑を感じることができ、それが何とも魅力的なのです。

緑、黄緑、青緑、深緑…

一つのエメラルドの中に色々な緑が散らばってぼんやりと蛍光している様子が幻想的です。

↑お店の中での撮影です。

お電話で伺っていたお話で、

「このエメラルドは黄緑よりのグリーンです。」

と言うことでしたから、肌色がブルーベースの私に映えない色…と言う覚悟をしてきましたがなんのその…!!

私の肌の上に乗せると、青緑がボワッと入るのです。

確かにルースケースに鎮座している時は淡い黄緑なのですよ、間違いないです。

でもなぜか私の肌の上では、内側から蛍光に発光するかの如く、青緑の色が入るのです。

これはなぜなのかはよく分からないけど…。

ひょっとしたらパーソナルカラー的な目の錯覚であったり、エメラルドが私の肌の色を拾った事で調色された…と言う可能性はありそうです。

ああだこうだと色々書きましたが、単刀直入に言いますと、

このエメラルドは美しい…!

そのようにはっきり思いました。

間違いなく感性が揺さぶられました。

そして同時に、この石は今よりもっと美しくなるポテンシャルがあることを確信しました。

このエメラルドは、適切なお化粧直しをし、魅力を引き出せる上質な枠に入れたらもっと化けるんじゃないのと…!

このように思いまして、美しいエメラルドのルースを購入させて頂く運びとなりました!

このエメラルド、陽の光を直接浴びたのは久しぶりだったみたいですよ^^

15年もショーケースでお休みしていたのですもんね。

紫外線を浴びて生き生きと発光している様子を見ると、やはり宝石は身につけてこそだなあと思いました。しまって置いてはだめなのですね。

今回はリング用の石としてのお買い物なのでリングを仕立てますが、エメラルドのリングって箪笥の肥やしにしてしまうよなあと…でもでも、そうなったらまたペンダントトップに直せば良いしね!

リングのデザインですが、デザインありきで石を探していたので迷いはありません。

但し、想定していたカラットの倍サイズを入手してしまったので、構想を練り直し、細部のデティールを見直す必要が出てきました。

これは嬉しい想定外です。

そうそう、この兎さん達はタノー宝石さんから頂きました。

干支の箸置きだそうです^^

イースターバニーを連想させる4月に頂いたからか、何だか可愛くて気に入っております。

インテリアとして飾っても可愛いよね。

と言うことで!

本記事は遂に大きなエメラルドを入手したお話でした。

実は以前よりちょくちょく、

「エメラルドについての記事が読みたいよー!」

っていうリクエストを頂いていたのですが、何せ私がエメラルドのお買い物や加工(仕立て直し)に全然着手できていなくて、今回とっても良い機会でしたから記事にしてみましたよ〜^^

私がエメラルドのお買い物に関して気をつけているポイントは、

1. 楽しめるサイズかどうか

2. 中途半端な高品質は避ける

3.リセールのことはあまり考えない

4.劣化についてもあまり気にせず、私一人が楽しむと割り切る

5.上記のことを鑑みると、価格は出来るだけ安い方が好ましい

このような感じですね。

エメラルドって真珠とかと同じで、買取価格って殆どつかないですし、メルカリなどでも手放し辛いと思います。

であれば、自分が使って楽しいと感じるエメラルドであれば良くて、不注意で欠けさせたり劣化(オイル抜けとか)させたりしても諦めがつく価格が良いと思うんですね。

勿論、無処理のエメラルド(ノンオイルエメラルド)を購入することができるなら劣化も少ないし良いのですが、それだと大きさを犠牲にしても高価なので、私の場合は最初から視野に入れていません。

これは私にとっての選び方なので、一般的に言われている選び方とは違う、邪道っぽい考え方かもしれませんね。

人それぞれ優先順位が違うと思うので、ご自身の優先順位をはっきりさせてからお買物の計画を立てるとベストと思いますよ〜!

皆さんが、素晴らしいエメラルドとご縁が繋がりますように( ◠‿◠ )

 

(おしまい)