待ちかねていた品物が届きました!
昭和スタイルにセットされた非加熱サファイアです^^
こちらを発見したとき、ひと目で惹かれてしまいました。
私は昭和スタイルの取り巻きリングが似合わないので(似合いすぎて老ける…)いつもはスルーするのですが、商品写真にもハッキリ写る、輝きと色合いの虜になってしまいました。
しかも商品ページをスクロールすると非加熱とあり…。
簡易ソーティングではない(日独の通常加熱のソーティング袋とかじゃないもの)、ブックタイプの鑑別書付きとありました。
えー!これなら非加熱は間違いないし…!
サイズは?石のサイズは?
どうせリングのサイズが7号とかで全体が小さいから石がデカく見えてるパターンでしょう?
サファイアは2.6ctの重量!
しかも指輪のサイズは15.5号という、私のサイズの+0.5!
ほぼシンデレラサイズでありました!
そしてこのサファイアを迎える為に必要な福沢諭吉様は12人と来た!!
12人で宜しいのでしょうか!?
しかし、
「色が淡いとは言え2ctの非加熱サファイアリングが12諭吉なわけあるはずがねえんだな、何か訳ありに違いねえ。」
反射的に、宝石には厳しい目で見てしまう性よ…!
そこで思い立ち、問い合わせをしてみたのが8月上旬のことでした。
質問の内容が複雑になると思い、思い切って電話をかけてみました。
すると、お電話口に出られたのはとても丁寧な女性の方でした。
実はこのショップさんは和装小物屋さんで、宝石業者さんの委託品を少し扱っているそうなのです。
こちらがその和装小物屋さん、しぇんま屋さんです。
これからの季節にぴったりのクリスマスツリーの帯留めです。
宝石業者の方へ、今後仕立て直しをした際に石留めに差し障るクラック(割れる可能性の有無)などがあるか、しぇんま屋さん経由で聞いていただくと、
「許容範囲かどうかは人によるから、送料を負担していただければ実物を見てから決めて大丈夫ですよ。」
とのことです。
然しその時点では資金面が心もとなく…!
そこから一旦忘れてみましょう、と忘れてみること数週間…。
8月23日、祖母の誕生日に買ったスクラッチが五万円当たるという超ラッキーな事件が起きました。
うち四万円を祖母から貰ったので、マルッとジュエリー貯金へ…!
先日ふと思い出したんです。
「そうだ。あの時四万円が何もないところから湧いてきたのだし、こういうのは気持ちよくキラキラしたものに替えて置く方が賢明だな。間違いない。」
と!そういう理屈をおもいつく!(謎の前向きw)
そんな経緯がありまして、晴れて非加熱サファイアの指輪をお迎えしたのでした( ◠‿◠ )
届いたサファイアですが、心配していた致命的なクラックなどはなく、古い在庫だからなのか、ユーズドのリングから外した石を載せ替えたからなのか、ガードルなんかにスレや小さなカケがありますが私は問題なし、許容範囲内でした。
私が使用したらこれくらいの傷は容易につくから、気兼ねなくガシガシ使えて良いですしね!
そして、やや透け石ではあるのですが、輝きの面がデカいからなのか、なんとも言えないメラッとした煌めきも魅力的…♡
透け石、即ち平たいカットだからサイズが大きく見えるのですよね…?
考えようによっては(程度の問題もあるけど)やや透けデカ石は、リーズナブルだし大粒だしでお得では…?
下の写真はYG枠のサファイアと並べた様子ですが、YGの方は3ct台、ほぼ同じサイズ感です。
この3ctサファイアのエピソードはこちら。
こちらの記事にちょろっと書いているのですが、
実はこの指輪を作るとき、ホワイトゴールドとプラチナどちらかで製作したかったんだけど、脇石を揃える予算がなくて、脇石がなくても映えるであろうイエローゴールドでGOしたんです。
いつかこのサイズのサファイアを手に入れたらホワイト地金で指輪を作りたい…と!
そのように長〜い事考えていたんですよ。そこで出会ってしまったこの指輪、もし似合わなかったら作り替えよう、そう思っていたんです。
2ctの非加熱サファイアが12万円って、綺麗ならルースの価格でも安い方ですから、この指輪は素材として買ったと思っても決して高くはないのです。(てか2.5ctアップだよねこれね)
サファイアを外した後の空枠は、カット水晶を入れたり、淡ーいピンクサファイアを入れたり、燃えるような真紅のガーネットを入れたり…そんな事をしても面白いしな…なんて思っていたんですよ。
でもね…?
届いて早速指につけてみると、全然悪くないYO!
ほんのり今風に近いというか、よくある昭和の取り巻きより控えめだからなのか、私の指にぴったりに馴染んでいるのです。
インスタグラムにコメントを頂いたSさんによる表現「レトロフューチャーなデザイン!」というのがもうドンピシャで…。
また、コメントを下さった多くの方より、仕立て直さずこのデザインのままで凄く魅力的なんじゃないか?という内容のお話を頂きまして、私もこのままで良い気がしてきたよ…と…!
え…ホワイト地金のサファイアは…またルースを探す!?
宝石市場的には、やや透け石だしサファイアにしては色が淡いし昭和っぽいデザインだし、決して売りやすい品ではないのかもしれないけれど、私にはとっても良いお買い物となりました( ◠‿◠ )
このリングを指につけてみると、妙な愛くるしさを感じるというか…愛着というか…。
最初は日常的にどんどん普段使いしようと思っていましたが、見れば見るほど可憐さを感じ…こういう繊細な指輪はお出かけの時にしよう、今はそんな風に思っています( ◠‿◠ )
そうそう、この指輪ですが、業者さんによるとキャストで製造されたとのことですが、よくみると部品を組み立てて作ったような痕跡があるのです。
写真には上手く写らなかったのでイラストを添えていますが、この矢印の箇所にロウ付けの痕のような線があるのです。
気になって調べてみると…こういう時は福岡の宝石屋さん(質屋さん?)の昭和ジュエリーに関するブログを隈無く読み耽るのですが、
こういうデザインの指輪は、一部キャスト・一部手作りだったり、全部キャストだけどキャストしたパーツを組み上げて構成されているものもあったりと、そのような記述が散り散りに見つかりました。
勉強させていただいているのはこちら、肥前屋さんのブログです。
この指輪は唐草の透かしが髪の毛のように細いので、こういう繊細な細長いパーツをキャストでやることもできるんだなーと、大変興味深いです。
それもそうか、千本透かしのキャスト枠が今も少量流通していますし、あり得ないことはなさそうです。
年末までには(かならず)職人さんに会う機会があるので、その時にこの指輪の構造について聞いてみようかなーなどと思います。
最後になりましたが、この非加熱サファイアの指輪と素敵なご縁を繋いでくださったしぇんま屋さんについてご紹介をしましょう。
しぇんま屋さんは、店主さんが小唄三味線のお師範とのことで、ご自身が身に着けるための和装小物をハンドメイドされたことからスタートされたそうです。
銀座で探し回っても素敵で遊び心のある和装小物って意外と売っておらず、いっそのことハンドメイドしよう、っていう事だったみたいです^^
だからなのか、商品を一つ一つ見ていくと、こういうアイテムにこういう素材を使うのは珍しいなあと思う商品に出会い、大変興味深いお店だなあと思います。
私は日常で和装をしないのでそんなに詳しくはないのですが、祖母が和装も宝石も好きでよく振袖を着せてもらっていました。
簪や帯留めなど、特に簪は私が好きなアイテムですので、気になったものを少しピックアップしてみましょうか。
こんな感じのパールをあしらった素敵な商品が多いのですが、こういうアイテムに使用されたパールは多くが天然、しかも結構グレードが良い…ように思うのですよ!
しかも商品をよく確認すると、上質淡水本真珠や、伊勢志摩産特上あこや本真珠などと…!
写真でわかるほどの照りに…一本欲しくなってしまいます。一本買うならやっぱあこや。。。
簪ってその多くが真鍮製だし良くても銀製なのですが、そういうアイテムにこのグレードのパールを持ってくるって、店主さんが余程パールがお好きなんだなと思います。このグレードの真珠を乗せた髪飾りは、大きなメーカーさんだとまず作らないよね。
私がさらに好感を持ったのは、それだけパールにこだわりがおありなのに、フェイクパールの商品も積極的に取り扱うその遊び心…粋だよね!
こちらがフェイクパールの簪なのですが、お客さんが間違えないようにタイトルにフェイクパールってちゃんと入れてくれているところが親切だなあと思うのです。私はこの辺の気配りにも愛を感じます。
冒頭でも貼り付けたツリーの帯留めですが、たくさん種類があって素敵でした( ◠‿◠ )
以上となります( ◠‿◠ )
今回もまた、素敵な宝石とご縁を頂きました。
包みを受け取る前に私が思っていた、その何倍もの喜びがあったお買い物でした。
私がぐずぐず悩んでいる時、売れずにじっと待っててくれてありがとうだし、さまざまな方とのご縁がつながって私の元にやってきてくれたと思うと、感慨深いものがあります。
しぇんま屋さん、この度はありがとうございました。
ラッキーーーーー♡
(おしまい)