リエコの手帳

趣味と暮らしの覚え書き( ◠‿◠ )

大粒ダイヤモンドのお買い物…リエコさんが譲れないポイントって何ですか?

ゴールデンウィークが始まりましたねえ!

我が家はまっっっったく予定がなく、夫は勉強、私はブログを書くかな…って感じでのんびり過ごそうと思っています。

あっ、でも焼肉とかは食べに行きたいです!!!

美味しいものを食べてゆっくりしたいですね。

 

そんな私のゴールデンウィークですが、つい先ほどInstagramのフォロワさんより、大粒ダイヤモンドを買うぜ!っていうめっちゃアガるお話を伺っておりましてね…!

お話を聞いている私も楽しみ過ぎてワクワク…やっぱりダイヤモンドの大粒を購入するって宝石の中でも特別に感じることが多いです。あっ、サファイアもエメも大粒は特別…どうしょもないわたし!

そんなお話を伺う中であまりにもテンションが上がりまして、大粒ダイヤモンドの記事を久々に書いてみようかなーと…!!

 

「リエコさんが大粒ダイヤモンドを購入される時、譲れないポイントって何ですか?皆さん予算内でなるべく大きなダイヤモンドを買いたい!って考えると思うのですが、どこを重視すれば良いのかって意外と難しいと思うんですよね。」

そのフォロワさんより、このようなトピックもいただきましたので、今回はこちらを軸に大粒ダイヤモンドについてのお話を書けたらな〜と思います。rさんありがとうございます〜!

 

リエコさんが大粒ダイヤモンドを購入される時、譲れないポイントって何ですか?

「リエコさんが大粒ダイヤモンドを購入される時、譲れないポイントって何ですか?皆さん予算内でなるべく大きなダイヤモンドを買いたい!って考えると思うのですが、どこを重視すれば良いのかって意外と難しいと思うんですよね。」

このトピックを頂いた時、ああこれは自分では思い付かないトピックだなあと思いました。

なんというか、これって赤が好きか青が好きかみたいなものに近い事だと思っていたので、実は今まで言及したことなかったんですよね。

要は好みによるところが大きいから言及してはならない感じにすら思っていて、今までの記事では「必ずご自身の目で見て、綺麗と感じるダイヤをお迎えなさってください。」みたいな感じに留めていたと思うんです。

好みに良い悪いはないですからね〜!

 

 

↓↓こちらは過去に記した大粒ダイヤモンド関連の記事の一覧です。

こうしてみると大粒ダイヤモンド関連の記事って結構色々書いておりました。

本記事はこれらの記事では触れていなかったところ、私が思う譲れないポイントについて書いていこうと思います。

非常に主観的パーソナルなお話になるかと思いますので、あくまでもリエコさんはそうしているんだー!ってくらいの緩い感じで読んで頂ければ幸いです( ◠‿◠ )

 

あっ、今回はラウンドカットのダイヤモンドについてのお話だったので、ラウンドダイヤを買うの場合の譲れないポイントに絞って書かせていただきますね〜!

では早速行ってみましょう〜!

 

私の譲れないポイントNo.1

No.1はサイズですね!!!!!(わっはっは)

サイズを決めてから探し始めます。

いくら探し回っても、自分の予算では買えないことが分かれば出直すか、僅かにサイズを落とすかする感じです。

体格が良い私にとっては、ダイヤモンドのサイズは絶対に譲れません!

 

私の譲れないポイントNo.2

結論から書きますね!

照り・輝き・瑞々しさです!

こう書くと、カットが大事ですよね!っていう方がいらっしゃると思うんだけど、私はそういう意味では言ってません。

私にとって、カットは何でも良いんです。

エクセレントでもベリグッドでもグッドでもフェアーでもプアでもいい、丸ければオールドヨーロピアンカットでも良いしサーキュラーブリリアンでも良いんです。

これはラウンドのダイヤを探している想定のお話なので、私の場合は丸ければ何でも良いんですね。

カットは丸ければ何でも良いんですけど、そのダイヤモンドが照り照りでギラギラ(若しくはギュラギュラ、キランキラン、ウルンウルン等)であり、石そのものが水の塊を湛えたように瑞々しい事が条件なんです。

 

ちょ待てよ!!

だからその、照り輝きが良いダイヤモンドっていうのが、エクセレントなんじゃないのかあー!!!

と思った方はかなり多いんじゃないでしょうか?

でもね、ダイヤモンドは天然の石、地球が作り出した作品なんで、人間がいっくら完璧にカットしても言うほど輝かない石ってこの世には僅かながら存在しているんですよ。

エクセレントのルースとグッドのルースを並べて見る機会って殆どないと思う(一般的な宝石店ではグッドはあまり扱ってないんじゃないかな)のですが、実際にインターネットや卸系の実店舗でそれなりの数をみると、何故か魅力的なグッドと、何故かパッとしないエクセレントと出会うことがあるんです。

勿論、I3のエクセレントとVS1のグッドを比べたら後者の方が綺麗なのはみんな分かると思うし、オイリーなダイヤならカットがどうであれ綺麗と感じる方は少ないと思うんですが、私が言っているのは、そういった別の影響で美観を損ねているダイヤモンドの話ではないのです。

オイリーではないし、カラーもクラリティーも同じ等級でも、何故か魅力的なグッドと、何故かパッとしないエクセレントがこの世には存在するという事実の話をしているんです。

ですので、私がダイヤモンドを探す時は、カットグレードもクラリティーも、皆さんが思うほどは重要視していません。

その代わりに重要視しているのは、照り・輝き・瑞々しさと言う、ソーティングには記載されない部分です!

GIAのサイトにも書いてあるんだけど、オールドヨーロピアンカットなどのオールドカットって、現代のカットグレードでは判断できないというか、現代の基準でグレーディングするとフェアやプアになっちゃう…っぽいんです。

現代のラウンドブリリアントカットなんかよりずうっと輝きが強いオールドカットが実際に存在していると言うのに、フェアやプアになっちゃうって…!!

GIAは、以下の基準で古典的なオールドヨーロピアンカットを定義しています。

  • テーブルサイズ:53パーセント以下
  • クラウンの角度:40度以上
  • ロワーハーフファセットの長さ:60パーセント以下
  • キューレットサイズ:やや大きい、もしくは大きい

これらのパラメーターは、オールドヨーロピアンのカッティングスタイルの昔の定義、鑑定員の観察、および業界の専門家との検討から作られています。 後発のこの基準を満たすよう成形されたわけではないこれらのダイヤモンドが、「フェア」または「プア」のカットグレードの判定を受けることのないようにしています。 これらのダイヤモンドのユニークな外観を売り込もうとしているディーラーは、長い間、これらの石がモダンなカットグレード基準の適用により過度に不利な評価を受けていると主張してきました。

出典 :  GIAでの58面ラウンドブリリアントカットダイヤモンドの記述 | リサーチニュース

これを読んで私が思ったのは、

オールドカットとも言えない、ただ単にフェアやプアとグレーディングされる石の中にも、照り輝きが強いものが僅かに存在しているのではないか、であればグッドやベリーグッドとグレーディングされる石には、魅力的なものがもっと存在しているに違いないのでは?と言う点なんですね。

でもエクセレントが綺麗に決まっているよ、高価だし!!

そう言う方は多いと思うんだけど、こう考えたことはありますでしょうか?

ラウンドブリリアントのエクセレントと、クッションカットやローズカットを比べて、どれが優れていてどれが劣っていると言うのはないですよね。

そこには優劣ではなく、好みがあるだけです。

カットスタイルが違うから…エクセレントは鋭く輝くものが多いけど、クッションカットは鋭いとはまたちょっと違うし(強い輝きのものもあるけど鋭いのかと言われたら違うし。。)ローズカットはそれらとは全く違う美しさがありますよね。

そんな感じで、ラウンドブリリアントカットのグッドやベリーグッドの輝きも、私自身は凄く好み!と感じるものがあるんです。

エクセレントってカットのダイヤ、ベリーグッドってカットのダイヤ、グッドってカットのダイヤ、クッションカットってカットのダイヤ、ローズカットってカットのダイヤ、オールドヨーロピアンってカットのダイヤ…

これらはみんな違っていてそれぞれの美しさがあるよね、だから私はカットグレードはあまり拘らないよと言うことなんです。

私が綺麗だと感じるなら、どんなカットでも良いのですから。

 

こう言う抽象的な話って文章にするのめっちゃ難しいね…!

上手く書けないね…!

 

 

私の譲れないポイントNo.3

欲しいデザインです。

私が宝石を買うときは、欲しいジュエリーのデザインが頭にあることが多いので、そのヴィジョンが検討中の石を使って実現可能かどうかは重要な判断材料になります。

ここでやっと出てくるのがクラリティーカラーです。

ですが、ここでもクラリティーのグレードやカラーグレードはそれほど拘りません。

見た目の美しさが全てです。

 

クラリティーに関しては、アイクリーンで内包物が輝きの邪魔をしていないものであればI1までは守備範囲になります。

I2やI3はアイクリーンなものはない…と思うので範囲外となります。(頂いたトピックは、ソルトアンドペッパーとかのジャンルの話ではないと思うのでI2以下は除外とします。)

で、アイクリーンであっても、もし欲しいジュエリーが覆輪留め(ベゼルセッティング)であれば、内包物の状態によっては許容範囲がグッと狭くなります。

覆輪系は石留めの際に石にかなりの圧力がかかるので、内包物の状態によっては割れるリスクが高いとのこと、このような覆輪などのデザインが欲しい場合は石の内部の状態を良く見なければなりません。同じ理由で石の周りをミル打ちするのも割れるリスクがあるようです。

とはいえ、VS以上の石を熟練者の職人が石留めしても割るときは割るらしいので、そこまで神経質に考えていません。念のため〜くらいのノリです。

 

カラーに関してはもっとわかりやすいですよね。

イエローダイヤモンドをリーズナブルに入手したいならライトイエローくらいのグレードを買って、石枠をYGにする&腕をPTにすると、よりイエローダイヤっぽくなります。

目の錯覚コントラストなどの影響?)を利用しているわけですね。

↓このリングはそんな感じで仕立てています

プラチナのソリテールリングが欲しい場合は石のカラーは悩みますよね。

色を全く感じないカラーレスのダイヤモンドがいいような気がするし、ほんのりとアイボリーなLカラーくらいが良いような気もするし…?

私が昨年婚約指輪のアップグレードを行なった際は、プラチナの枠にMカラーの2ctダイヤモンドをセッティングすることに決めました。

輝きが強いダイヤモンドだと、輝きにかき消されてしまって、プラチナ台にMカラーを入れても良く合う感じだったのです。

↓そのダイヤに出会った話

↓そのダイヤに出会ってから遂にリングが出来上がった話

こんな感じで、私にとっては、欲しいジュエリーに合うならどんなカラーでも良いと考えているわけです。

ここまで読んだ皆さんが、リエコさんってめっちゃ適当な人だ!って気づいてしまわないかシンパイですね!

 

 

No.1 サイズ

No.2 照り・輝き・瑞々しさ

No.3 欲しいデザイン

 

以上の三つが私が譲れないポイントでした〜!

 

なんか…殆ど4Cを無視している感じなんですよね。

4Cって絶対的な評価ではないから。。

とはいえ!

ダイヤモンドの業者さんやバイヤーさんに石の詳細を聞きたい時や、好みの石を探してもらう時とかは、ある程度は4Cでの希望を渡す必要がありますよね。

そんな時は、こんな風に打診しています。

 

(例)2ctのダイヤモンドがセッティングされたプラチナのソリテールを作る場合

  • 重量は2ctくらいを希望していますが、場面が大きくて直径が8mm以上であれば、2ctに満たなくても良いです。
  • PTのソリテールを作りたいのでカラーはI以上、でも輝きが良く明るい石であればMくらいでも良いです。
  • クラリティーはI1以上で、アイクリーンなものが良いです。
  • 照り輝きが良く瑞々しい石が良いと思うのですが、それは主観によるところが大きいと思うので、実物を見てから購入を決められますか?

非常に面倒臭いお客ですよね…(汗)

でも大粒ダイヤモンドのお買い物は非常に高額なので、適当な気持ちでは購入を踏みきれませんから、こういったやり取りにも快くお答え頂けるお店から購入するようにしています。

 

リセールを考えたらどうですか?

以前一回だけこの手の質問を頂いたことがあるのですが、リセール(売却する目的)を考えるなら、4C的に評価が高いものを買われる方が売りやすいと思います。

ただ…そんな石は購入時めっちゃ高いので…売却しやすいけれど買った値段で売れるかはちょっとわからないです。

勿論、2ctとか3ctとかで4C的に完璧なダイヤであれば、買った値段どころかほんのちょっぴり高く売れるだろうけど、そんなダイヤモンドはノーブランドで探しても中古の一軒家が買えてしまう価格だと思います。

つまり今の私には縁のない話です。宝くじが当たればワンチャン!!!

私はそれよりも、低グレードだけど底値みたいな価格で外観が魅力的なダイヤモンドを買っておけば、決して売りやすい訳じゃないけど、十年後に頑張って(メルカリとかで)手放せば、買った値段で手放すことは不可能じゃないと考えています。

リセールに関しても考えて、計画的にジュエリーを楽しめたら最高ですけど、庶民にはなかなか難しいのかも知れませんね。

私は、買った値段で手放せればラッキー!って緩〜く考えています( ◠‿◠ )

 

以上です!

本記事は、大粒ダイヤモンドを購入する際、私が譲れないと考えているポイントのお話でした!

ほんっと、今回はいつも以上に抽象的だったり適当な感じの内容で、大変読みづらかったんじゃないかなと思います。ここまで読んで下さった皆様ありがとうございます^^

皆さんも、ご自身の譲れないポイントを良く可視化されて、とっておきの大粒ダイヤモンドをお迎えくださいね〜( ◠‿◠ )

 

 

(おしまい)

 

 
 
 
 
 
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世界の宝石文化史図鑑を手に入れたので自慢しようと思う。

f:id:riekoh:20230501012911j:image

ジャーン !!!!

とある日曜日に本屋さんで見かけて、かなり高価でかなり悩んだ挙げ句、やっぱりどうしても欲しくて購入した本です( ◠‿◠ )

この本、3,500円 (税抜)もするんですよおお!

日頃専門書ばかり買う夫に「その価格は普通だよお。」と言われてしまいましたが、私にとっては高額、このタイプの本を10冊買ったら可愛いジュエリーを一つ買えてしまいますからね!

こちらには、スミソニアン博物館に所蔵されているあらゆる宝石の写真と、その宝石に纏わるエピソードがかなり詳細に記されており、大変興味深い内容となっております。

実はまだ読み終わっていない…のは、内容が面白くてササッと読むのは至極勿体無くって、ゆっくりと読み進めている為です。

もう本当にそれぞれの宝石に纏わる全てのエピソードが面白くて…!

それぞれの大富豪が、とっておきの宝石を寄贈するに至った理由を知るだけでも読み応えたっぷりです。

宝石を所有し、寄贈したのはどのような人物だったのだろう?そしてなぜ寄贈を決めたのか?それをひもとけば、宝石と物語が分かちがたく結びついていることがわかる。

スミソニアン宝石コレクション世界の宝石文化史図鑑」ジェフリー・エドワード・ポスト著 原書房 2021年6月 8ページ

あるサファイアを寄贈した理由の一つに、浮気者の元夫を思い出すから!ってのがあったり、そのサファイアが余りにも素晴らしいもんで他の宝石をつけてパーティーに行けないジレンマがあったり…!

所有者でないと経験できない、だけれど非常に人間くさいエピソードが満載でとっても面白いのです。

 

f:id:riekoh:20230501015828j:image然し、この本を購入すると決めた一番の目的は、博物館に所蔵される程に素晴らしい(そして高価であろう)エメラルドが数点載っていたことです。

大粒のエメラルドを探していた頃、そういえば私、大粒で品質が良いエメラルドって写真でもあまり見たことないんじゃないのー?と思い始め、ネット中からピックアップしたエメラルドの写真を見るだけでは飽きたらず、こちらに記された様々なエメラルドとその詳細をインプットしたくてしょうがなかった訳なのでございます。

こちらの記事に記したエメラルドに出会う前ですね!

私が所有できるような宝石は、間違ってもスミソニアン博物館に所蔵されることはありませんし、家族に代々受け継がれることもなさそう、私個人が一生楽しめれば良いのでそんなに一生懸命情報収集する必要はないのかもしれませんが、限りある資金の中で、自分の心を最大限に満足させられる宝石とご縁を繋げるには、それ相応の情報収集は必要かなと思っております。

 

この本を丁寧に読み進めていくと、文章の中に散りばめられた情報だけでなく、写真からもあらゆる情報が読み取れることに気づきました。

例えば、ここに掲載されているエメラルドのリングは非常に高価なお品であるけれども、合成エメラルドのように隅々までクリアというわけでは決して無く、写真で見る限り、全面にインクルージョンがあること‥但しそれは実際に肉眼で見た様子とどれだけの差があるのかはわからないこと…。

そしてそのエメラルドのリングは、ファセットが欠けていたり削れていたりすることから、箪笥の中に仕舞って置いたのでは無く、きっちりと身に付けて楽しみ、所有者が深く愛していたことがわかるのです。

そのエメラルドリング、バッキンガム宮殿のイベントに身に付けて出席したのち、台座からすっかり姿を消していたというのだから驚きですよね…!宮殿に電話で問い合わせたらすぐに発見されたそうで、石落ちしたのが宮殿内でなかったらと思うとゾッとします(自分のじゃないのにゾッとする!)

「なぜ富豪達はここに寄贈した大変高価で貴重な宝石を、一族の手に遺そうとしなかったのだろう…?」

この本を読む前まで最大の謎でしたが、今は少し分かってきたような気がします。

人は皆、等しく死を迎えます。

どんなに愛したものも、天国には持っていけないのです。

お金も、邸宅も、宝石も…。

そして、自分の死後、その愛したもの達がどうなるかはわからないのですよね。

大事にされるのか、粗末にされるのか、火事や戦争に巻き込まれたり、子孫に売却されることも十分にあります。

でも自分の意思で博物館に寄贈すれば、永遠に人々に愛され、その宝石に自分の名前をつけることだってできるのです。

そんな宝石達と物語がたっぷり収録されたスミソニアン宝石コレクション 世界宝石文化史図鑑」は、一つ一つの情景を想像しながらゆったりと読むのに最適です。

 

(おしまい)

大きなエメラルドのお話し。

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新緑の季節にはエメラルドを身につけたくなります( ◠‿◠ )

エメラルドは五月の誕生石ですが、牡牛座の守護石でもあるそうですよ。

私は四月生まれの牡牛座、夫は五月生まれの牡牛座なので、エメラルドを身につけているとなんか良い感じに思うのですよね〜。

知人に占いに詳しい方がいらしゃって、聞くところによると私と夫は数秘術でも同じ33だそうです。面白いですよね。

この季節、ツツジの花を街で見かけると、

「ああ、ツツジが咲いたと言うことは、もうすぐ誕生日が来るのだわあ〜。」

と思います。

ちょっとウキウキする季節ですね。

 

ひそかに憧れていたもの

丁度いまから十年前、古い宝石店のお爺さんから聞いた昔話がありました。

その数ある昔話の中で、記憶に強く残る一節がこちらです。

「バブルの全盛期には、親指の爪程の大きなサファイアやエメラルドが良く売れたんだよ。」

親指の爪程の宝石というパワーワード…!!!

その時の記憶が定期的に脳内で繰り返し再生している私の頭脳は、本件のエメラルドを見逃す筈がありませんでした。

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実は本件のエメラルドに出会うまでには、紆余曲折がありました。

エメラルドというデリケートな宝石について、

「雑な私には指輪として使うのは難易度が高すぎる、もう指輪は買わないことにしよう。」

と思った矢先の出来事です。

あるフォロワさんと海外のドラマ映画の話題に花が咲き、

「ジュエリー好きにはおすすめだよ〜!」

と教えて下さった映画クレイジーリッチをみて自爆してしまいました。

劇中に登場するエメラルドリングの見事なこと…!!

そしてストーリーよ…!!

ネタバレになるのでストーリーは詳しく書かないんだけど、最も簡単に心を掴まれてしまいました。

余談ですが、フォロワさんの情報によりますと、映画に登場するエメラルドリングはフェイクの小道具ではなく、俳優自身の私物だそうです(驚愕)

そうは言っても、リッチではない私にはあんなに見事なエメラルドは高嶺の花…。

絶対に手が届かない物を目指してもしょうがないので、なんとか現実的なところを狙うとなれば4ctくらいまでか…!?

そんな訳で、4ctくらいでソコソコ品質のエメラルドを水面化で探し始めることに…しました。

すると、なんだかエメラルドがもの凄く値上がりしている気がするんですよね。

どのネットショップを覗いても、想像していた価格ののお値段がついていました。

おっ⁉︎と思うお品を見つけるも、デザインがコレジャナイ感じで、お仕立て直しの費用脇石ダイヤ代まで見積もると結局50万円〜という感じで絶対に無理じゃんっ…!!

エメラルドみたいな使うのに躊躇して箪笥を肥やしがちになる宝石に50万円は勿体なさ過ぎるよ…!それに、節目の記念日でも何でもない今のタイミングでで50万円という大金を使うなんてけしからーん!!!

 

ここで一旦すっぱり諦めることにした私…。

宝石の趣味には諦め切り変えも大事なのです。

こうして頭をクリアにしたその瞬間、たまたま目に飛び込んできたのがこちらのエメラルドルースでした。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。

エメラルド  9.33ct

探していた4ctをゆうに超える巨大サイズ…!!!!!

直径を確認すると、14.6×13.6×6.1mmです。

縦14.6mmって…物凄くデカくないですか…!

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。

横から見ると、歪なカットが施されています。

深さがないエメラルドということが判りますね。

ということは透ける石の可能性が大きいと言えるでしょう。

また写真からは色むらがあるように感じますが、この色むらは実物はどの様に見えるのかは写真だけの情報では判りません。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

フェイスダウン(石を伏せた状態)の写真ですね。

こう見るとやっぱり色むらが結構ある様な気がしますし、そもそも色が薄くて、写真から読み取れる情報だけではプラチナやダイヤモンドと組み合わせた重厚感のあるジュエリーに向いている石かは分かりません。

拡大写真だから、エメラルドならではの傷や、黒っぽい内包物もとても目立ちます。

うーん…

わからない…

透けるし、内包物も目立つし、色は浅いし、傷も多いし…これは候補から外すべきなのかな…?

と思うも、何だかどうしても後ろ髪を引かれてしまうポイントが一点、見逃せなかったんです。

それは…!!

価格が妙に安い!!!

アンダー20万円という絶妙な価格帯なんですよ。

いや、私にとってはこの価格は超大金なんです。

でも…欠点が多いエメラルドだとしてもこのカラットであれば倍くらいする…という相場観があったのでどうしても引っかかってしまったんです。

いえ、欠点が物凄く多い(平たく言えば物凄く汚い)エメラルドだから、相場の半分の価格である、と考えるのが普通なのでしょう。

でも私は、違う視点からの考察で、そうは考えづらいと思いました。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

地域密着型の街の宝石店

このエメラルドは、埼玉県の草加駅前にある1977年創業の宝石店のウェブショップに掲載されていました。

もしこのエメラルドが店頭に飾られているとしたらどうでしょう?

先ほどの考察のように、欠点が物凄く多く、平たく言えば物凄く汚いエメラルドであれば、そのようなルースをショーケースに飾っていた場合、他のジュエリーと調和するでしょうか?

私、一見さんは入りづらいような街の古い宝石店を訪問してみるのが趣味だったりして、初めて来た街で古い宝石店を見かけたら入ってみたりするんだけど、

どこの宝石店も品物のテイストは大体合わせているというか、極端なアクセサリー品質のお品と高額品が同じショーケースに並んでいるって今までに見たことがないんですよね。

偶にサービス品としてキュービックジルコニアのアクセサリー等を置いていたりするけど、それは明確に区別された扱いというか…。

数万円〜数十万円の値札がついた比較的高額品に分類されるようなお品が、ショーケースの中で玉石混合とかって見たことないんですよ。

こちらのお店の他の商品もおおよそ拝見しましたが、綺麗そうなダイヤモンドを沢山扱っていらっしゃるし…。

他のエメラルドルースも拝見しましたが、雰囲気的に綺麗そうなエメラルドだし、価格も相場よりややリーズナブルという感じで、不自然さはありませんでした。

この推理が正しければ…

全てのエメラルドのルースをショーケースに並べているとしたら、お目当てのエメラルドが極端に汚いということは考えづらいんですよね。

少なくとも、他のエメと並べたらやや劣るけど、単体で見たらなかなか良い、という感じじゃないのかなーと思ったんです。

そういう石って、石の魅力を上手く引き出すようなジュエリーに仕立ててしまえば、なかなか良いお品になることが多いんですよね。指輪なら他のエメと並べて身につけることはないですし!

でも、に言えば、そういうお石ならお店側でペンダントトップなんかに仕立てて、他のエメラルドとは並べずに単体で飾れば成立してしまうのになぜしないんだろうとか…それには理由があるのかなとか…それは重大な瑕疵なのかとか…

というか、そもそも店頭に飾っていないパターンもある訳ですよね。

ネットショップ用にアクセサリー品質のルースを仕入れたとか、いくらでも理由は考えられる訳です。

ただ、地域密着型の宝石屋さんが、ネットショップとは言えそういう売り方するのは不自然だしなあ…。

このように悶々と考えていたのですが、ついに私は行動に起こします。

↑実際のお店の商品画像です。(お写真はお店からお借りしました。画像の転載等はご遠慮下さい。)

 

とりあえず電話してみよう!

電話って良いですよね〜。

声を聞くことでその人の人となりや、お店なら仕事への向き合い方が少し分かりますから!

お店のホームページを見ると、お気軽に電話してねって感じだったので、思い切ってかけてしまいました。

お電話口に出たのは、優しそうな物腰の男性でした。

結論から言うと、お電話でのやり取りで、私が引っかかっていた様々な問題の殆どをクリアしてしまいました。

まず、お目当てのエメラルドは、先代の社長様がインド人の業者から買い付けたもので、お店のショーケースに15年あると言うことでした。

これで、他のエメラルドと並べてあることはほぼ確定です。

そして、仕入れてから15年経過していると言うことは、乾燥などでエメラルドのオイルが抜けている可能性が僅かながらあると思っても良いでしょう。

もしそうであれば、オイル再注入をすれば色の改善が見込めるとも言えますし、白く見える傷も目立たなくなる可能性があります。

そして、先代の社長様が、翡翠・エメラルド・サファイアだとってもお好きだったと言うことは特筆すべき事項です。

なぜならば、宝石のプロとして生きた昭和の男性が、自分が好きな宝石に対して愛情がない訳ないんですよね。

もっと踏み込んで言いますとこうです。

自身が好きなエメラルド、宝石市場での基準では悪い意味で規格外ではあるけれど、どこか魅力的で、自分自身が美しいと思える石でないと仕入れないと思うんです。

お話を聞くと、本当にお好きで、エメラルドの商人についてコロンビアまで行ってしまうようなお父様だったと言うのだから…。

お父様の感性の方向性と、私の感性の方向性が同じであれば、魅力的に感じる石なんじゃないかなと思いました。

そして現在の社長様がおっしゃるには、ご自身が仕入れたものではないから、厳密にどの様なものですと説明する材料が少なく(今あるソーティングに書いてある情報以外のことが分からない)、それを説明するために新たに検査するとなると検査代を上乗せする他なくなるため、今の姿のままリーズナブルな価格にして販売していると言うことでした。

これって…!

これって…!?

超おもしろい石である可能性リーチでは!?

 

と言うことで、行ってきましたよ!

埼玉県草加市へ!

訪れたのはタノー宝石さんでした( ◠‿◠ )

タノー宝石さんって、ネットショップや楽天ではカラーダイヤモンド専門店ぽい雰囲気なので、カラーダイヤモンドに魅せられている読者さんはご存知の方も多いのではないでしょうか。

↑お店の中での撮影です。

エメラルドをケースから取り出して頂き、この目で見た第一声は…

でっかいな!!!!

もうホントでかい、デカ過ぎる、こんなデカいエメラルドをこの指で直に触っていることに感動です…!

いつか美術館でガラス越しに見たマハラジャのエメラルドを思い出すよ…!

子供の玩具の様な大きさが何かの冗談みたいです。

親指の爪とおんなじ大きさでした。

肝心の品質はというと…?

色むらや透けは私が想像していた通りであり、私の中の基準では合格点でした!

しかし、色むらについて嬉しい誤算がありました。

色むらがある事で一つの石の中に様々な緑を感じることができ、それが何とも魅力的なのです。

緑、黄緑、青緑、深緑…

一つのエメラルドの中に色々な緑が散らばってぼんやりと蛍光している様子が幻想的です。

↑お店の中での撮影です。

お電話で伺っていたお話で、

「このエメラルドは黄緑よりのグリーンです。」

と言うことでしたから、肌色がブルーベースの私に映えない色…と言う覚悟をしてきましたがなんのその…!!

私の肌の上に乗せると、青緑がボワッと入るのです。

確かにルースケースに鎮座している時は淡い黄緑なのですよ、間違いないです。

でもなぜか私の肌の上では、内側から蛍光に発光するかの如く、青緑の色が入るのです。

これはなぜなのかはよく分からないけど…。

ひょっとしたらパーソナルカラー的な目の錯覚であったり、エメラルドが私の肌の色を拾った事で調色された…と言う可能性はありそうです。

ああだこうだと色々書きましたが、単刀直入に言いますと、

このエメラルドは美しい…!

そのようにはっきり思いました。

間違いなく感性が揺さぶられました。

そして同時に、この石は今よりもっと美しくなるポテンシャルがあることを確信しました。

このエメラルドは、適切なお化粧直しをし、魅力を引き出せる上質な枠に入れたらもっと化けるんじゃないのと…!

このように思いまして、美しいエメラルドのルースを購入させて頂く運びとなりました!

このエメラルド、陽の光を直接浴びたのは久しぶりだったみたいですよ^^

15年もショーケースでお休みしていたのですもんね。

紫外線を浴びて生き生きと発光している様子を見ると、やはり宝石は身につけてこそだなあと思いました。しまって置いてはだめなのですね。

今回はリング用の石としてのお買い物なのでリングを仕立てますが、エメラルドのリングって箪笥の肥やしにしてしまうよなあと…でもでも、そうなったらまたペンダントトップに直せば良いしね!

リングのデザインですが、デザインありきで石を探していたので迷いはありません。

但し、想定していたカラットの倍サイズを入手してしまったので、構想を練り直し、細部のデティールを見直す必要が出てきました。

これは嬉しい想定外です。

そうそう、この兎さん達はタノー宝石さんから頂きました。

干支の箸置きだそうです^^

イースターバニーを連想させる4月に頂いたからか、何だか可愛くて気に入っております。

インテリアとして飾っても可愛いよね。

と言うことで!

本記事は遂に大きなエメラルドを入手したお話でした。

実は以前よりちょくちょく、

「エメラルドについての記事が読みたいよー!」

っていうリクエストを頂いていたのですが、何せ私がエメラルドのお買い物や加工(仕立て直し)に全然着手できていなくて、今回とっても良い機会でしたから記事にしてみましたよ〜^^

私がエメラルドのお買い物に関して気をつけているポイントは、

1. 楽しめるサイズかどうか

2. 中途半端な高品質は避ける

3.リセールのことはあまり考えない

4.劣化についてもあまり気にせず、私一人が楽しむと割り切る

5.上記のことを鑑みると、価格は出来るだけ安い方が好ましい

このような感じですね。

エメラルドって真珠とかと同じで、買取価格って殆どつかないですし、メルカリなどでも手放し辛いと思います。

であれば、自分が使って楽しいと感じるエメラルドであれば良くて、不注意で欠けさせたり劣化(オイル抜けとか)させたりしても諦めがつく価格が良いと思うんですね。

勿論、無処理のエメラルド(ノンオイルエメラルド)を購入することができるなら劣化も少ないし良いのですが、それだと大きさを犠牲にしても高価なので、私の場合は最初から視野に入れていません。

これは私にとっての選び方なので、一般的に言われている選び方とは違う、邪道っぽい考え方かもしれませんね。

人それぞれ優先順位が違うと思うので、ご自身の優先順位をはっきりさせてからお買物の計画を立てるとベストと思いますよ〜!

皆さんが、素晴らしいエメラルドとご縁が繋がりますように( ◠‿◠ )

 

(おしまい)

 

 

 

 

バロック真珠の耳飾りの女。

真珠の耳飾りのお話です。
10mmのバロック真珠の耳飾り…何だか妙にしっくりこなくて、長らく宝石箱で寝かせていました…。

然し、昨年末に迎えた綾野剛のようにシャープなアンティークダイヤモンド、この指輪を毎日身につけるようになってから、この真珠に対する認識にも変化がありました。

アンティークダイヤモンドのソリテールは、お風呂と炊事以外は常に左手薬指につけているのですが、普段着に合わせるならこのソリテール一本で十分…。

揃いの耳飾りや首飾り、大ぶりな右手用の指環など、沢山のジュエリーを着ける必要がないって感じなのですよ。

そうは言っても何か耳につけたいなぁと思って、この真珠の耳飾りを着けてみると何とまあしっくり来ることよ…!

そんな感じで、最近はこの耳飾りを大活用しております。

このバロック真珠の耳飾り、どこで買った何の真珠だっけ?と購入履歴を遡ってみました。

楽天ルコリエさんのお品だったようです。

淡水真珠のバロックだったんですね。

商品の説明通り、照りが強い真珠です。しかもやっすぃ…!

実物は写真よりもう一段メタリックな感じでなんとも言えない美しさがあります。

この耳飾りをするときは首飾りはしません。

この大きな虹色の真珠耳たぶからこぼれ落ちる感じが良いのです。

他には何にもつけない方が素敵でしょう…!

でもやっぱり寂しくて、右手にも指環を着けてしまいます。

地金の色を揃えて、金枠の色石の指環を右手に…!

サファイアの金の指環

↓パパラチアサファイアの金の指環

この二つもそれ程出番が多くなかった指環なのですが、バロック真珠の耳飾りを着けるようになってから出番が増えました!

ジュエリーって、一つアイテムが増えることによって元々持っていたアイテムの出番も増えたりするので、増やす事が愉しくなってくるのですよ〜危険ですねえ〜。

綾野剛みたいにシャープなダイヤモンドの指環と並べて写真を撮ってみました。

この佇まいが何とも宜しいことで…!

指環の方もクラシックソリティア、耳飾りの方もクラシック、良いものは色褪せないのですねえ。

ヨハネス・フェルメール作 「真珠の耳飾りの少女

この作品については資料がほぼないらしく、何年ごろに描かれたものなのか、この少女は誰なのかもよくわかっていないそうです。

私にとって真珠の耳飾りといえばフェルメールのあの真珠!」というように、印象に強く残っている作品と言えます。

フェルメールは、大粒の真珠が耳からさがっている様子を、真珠のアウトラインを描かずに光と影だけで表現しました。

何とも美しい…!

この真珠の耳飾りが欲しいんだよおおおおおおう!

この絵画について、主演はスカーレットヨハンソンフェルメール役にコリンファースで映画化がされています。

私はこの作品、内容がどうというより映像が美しかったと記憶していて、もう一度みたいなと思っています。

この作品には、真珠の耳飾りだけではなく、美しいお品がたくさん出てきます。

何せフェルメールの奥様はジュエリーがお好きで…生活苦により手放すとかなんとか…!

本日は真珠の耳飾りのお話でございました。

プチプラなので試しやすいのも良いですし、似合えば永遠に使えるのでお勧めです。

真珠はお顔を明るく照らしてくれる美しきレフ板なので、お気に入りが一つあると良いですね。

さあ、皆さんもバッロク真珠の耳飾りの女になろうぞ…!

 

(おしまい)

 

大粒ダイヤモンドを所有する、という夢が現実になる時。

時々ご相談頂く内容として一番多いのが、

「大粒のダイヤモンドを購入してみたいのですが夢のまた夢でしょうか…。」

という趣旨のものです。


私は野良の蒐集家(ただの収集癖がある人)という所謂一般人、宝石の業界人ではなく全くの素人なので、アドバイザー的なお仕事をする立場ではありません。

ですがほんのに、メッセージを頂き「フィーリングが合うかな?」と感じた方のご相談にお答えすることがございます。

 

その時皆さんが仰るのは、

「1ct前後のダイヤモンドを購入する為には、最高品質ではなくても、少なくとも百万円は用意しないと購入できないと思っていた。」

というものです。


以前書いた記事にもあるように、私がダイヤモンドやサファイアなどの宝石を買うときの段取りは、

1.ギリギリまでグレードを下げたところから探し始め

2.必ず実物を良く見ながら

3.自分の目で見て美しいと感じるものだけを選び取る

このようなものです。

そういう低グレードの石を沢山見ても、魅力的な個体に出会う事はそう多くなく、欲しいものをパッと入手できる世界ではありません。

ですから至極面倒で、やたら泥臭く、宝石を買うという行為に相応しくないような、半ば宝探しにも風情が似たものといえばイメージが湧きやすいのではないでしょうか。

宝石のお買い物といえば、

1.ドアマンのいる高級な店内で

2.一言放てば奥のソファに恭しく通され

3.シャンペインを頂きながら目当ての宝石をゆるりと眺める事ができる…

このようなイメージがおありの方からすると、雲泥の差と言えるでしょう。

但し、ご相談をいただき実際に大粒のダイヤモンドに出逢われた皆さまが仰るのはこのようなことでした。

「1ct前後のダイヤモンドを購入する為には、少なくとも百万円は用意しないと購入できないと思っていました。だけれど、その半分も必要がありませんでした。費用が余ってしまったので、もう一石購入します。」

「おすすめ頂いたダイヤモンド、選べないから二つとも購入することにしました。二つ買っても予算内だょ…。」

大粒のダイヤモンドを入手することは夢のまた夢、そう思っていたのに最も簡単に叶ってしまったということらしいのです。

ブティックで優雅に宝石を選ぶ素晴らしさも、

宝探しのように宝石を探す素晴らしさも、

どちらも優劣なく素晴らしく、かけがえのない体験でしょう。


ただ一つ言えることは、ブティックで優雅に宝石を選ぶ手法を選択する場合、1ct以上のダイヤモンドを連れて帰ることができるのは、ほんのひと握りの富裕層だけ、これは紛れもない事実なのだと思います。


然し、私はどうしても、どーーーうしても1ct以上のダイヤモンドを宝石箱に並べたかった…!


だから私は、ブティックを訪問するに相応しいリトル・ブラック・ドレスを脱ぎ捨て、未開の地へ宝探しに出かける方を選んだ、ただそれだけの事なのです。


そしてその未開の地は緩やかに開拓され、読者の皆さまが宝探しに出かけ愉しまれる事が叶うなら、そんな楽しいことはないなと感じています。

 


日本の宝石業界が唱えるダイヤモンド選びに於ける常識といえば、

1.Gカラー以上

2.VS1以上

3.ラウンドブリリアントならEX以上

これらを満たしていない石は買うべきではない、と語られていることは皆さんも良くご存知かと思います。


然し私は、

1.Mカラー以上

2.I1以上

3.ラウンドブリリアントならGOOD以上(場合によってはGOOD以下も見る)

このようなランクから石を探し始めます。

これはプラチナ枠にセットする、詰まり白いダイヤモンド(カラーレスのダイヤモンド)を入手したい時の探し方です。

これ程までに宝石業界の常識から悪い意味で掛け離れた、低いランクからダイヤモンドを見ていく理由は、

良く探せばこのランクにも美しい個体が僅かながら存在する事を知っていることと、

宝石業界の常識には当てはまらない事から、殆どの人が見ないランクである為、掘り出し物に出逢う可能性は決してゼロではない、そういうところにあります。


然し、ダイヤモンドに興味がある人程、宝石業界の常識の範囲内でダイヤモンドを探そうとするケースがとても多いと言う印象があります。


私は宝石業界の持つ常識の範囲内でダイヤモンドを探される事はそう悪くない判断だと思っています。

それは矢張り、その範囲内であれば万人がよいと感じるダイヤモンドが多いので知識がなくとも判断し易く、ヘンな石を買って仕舞うリスクを減らす事が容易です。

但し何事にも短所があるように、この場合、このグレード内でダイヤモンドを探す場合は、大粒を買う事は難しくなります。

万人がよいと感じる美しい宝石であり、宝石業界がよいとするグレードを満たしており、然程知識がなくても容易に購入できるようなダイヤモンドは、大粒となると価格がとびっきり高いのです。


そして、ダイヤモンドは天然石、地球が創り出した美しい作品であるからこそ、

1.Mカラー以上

2.I1以上

3.ラウンドブリリアントならGOOD以上(場合によってはGOOD以下も見る)

この範囲内に稀に美しい個体が存在している事とは真逆の現象、

1.Gカラー以上

2.VS1以上

3.ラウンドブリリアントならEX以上

この範囲内で探した石に、ごく稀に微妙な個体が存在して仕舞う事、これが見逃せない点だと思うのです。


このような事から、

ならもう自分の目で見て美しい石を選べばよい。

大粒のダイヤモンドを楽しみたい私は前者を選ぼう。

時間がかかっても良い。

だって、この方法でなければ大粒を入手できないのには変わりないのだから。

そう私は判断しているのです。

これは本当に価値観の問題であり、何が正解で何が不正解という次元の話ではありません。

もっとシンプルで、誰にでもわかることです。

「ご自身の目で見て美しいと思える石を探すのに最適な方法」を選択する、ただそれだけのお話です。

(写真・1ctのダイヤモンドと0.3ctのダイヤモンド)

 

ここまで読んで下さった方の中に、

「どうしても大粒ダイヤモンドをこの指につけて楽しんでみたいから、リエコさんの探し方でダイヤモンドを購入してみたい!」

このようにご興味を持ってくださった方がいらっしゃったら…

目の前にすうっと現れた隠し扉がギギギと開き、魅惑の世界が広がるのです。

 

但しここは未開の地…。

視界は悪く、やっとたどり着いた先は玉石混合、ぼうっとしているとどこから魑魅魍魎が出現するかも分りません。

でもきっと大丈夫、良きガイドとなる人物に出会いがあるでしょうし、そのステージに相応しい宝の地図を入手することだってできるのです。

大粒ダイヤモンドを所有する、これは夢のまた夢ではありません。

この壮大な宝探しを楽しめる者のみに開かれた扉の先には、美しい大粒ダイヤモンドがあなたに出逢えることを心待ちにして…静かに輝きを放っています。

「この冒険に出かけてみたい!」

そう思ったあなたの前には、もう隠し扉が現れている事でしょう?

 

(おしまい)

PS. この冒険はとっても楽しいものですが、手に届いてしまいそうな宝が非常に多い為、深い沼であることをご了承ください(笑)

 

2カラットのフルエタニティーリングのお話し。

2ctのフルエタニティーは、エタニティー好きの方には人気のサイズなのでしょうか( ◠‿◠ )

このエタニティーって今までブログに記していなかったっけ?と遡ってみましたら、唯一こちらの記事にちょこっと書いただけだったみたいです。

↓こちらの記事

このエタニティー、本日のライブでちょこっと話題になったりして、購入先をメモしときますねー!と言うことでしたので、ここに記して置くこととします( ◠‿◠ )

購入先は楽天アーアゼロワンさんです。

アーアさんは山梨系の業者さんですね。

こちらのお店でライトブラウンのダイヤモンドを購入してピアスを作った事があるのですが、レビューを隈なく読むとブラウン系のダイヤモンドに定評があるっぽいですよ。

↓アーアさんのダイヤでピアスを作った時のお話はこちら

 

私がアーアさんでこちらの2ctのフルエタニティーを購入したのは独身の頃でした。

「いつか誰かに婚約指輪を貰えたら、重ねてつける為に今のうちに買っておこう♪」

と言う謎の発想バシッ!と購入したのですが、いざ婚約指輪を手にすると…。。。

 

パッとしない…!

購入後だいぶ経ってから理解が進むのですが、1ct台前半のソリテールリングに2ctのフルエタニティーを重ねるとバランスが悪かったのです。

エタニティーはソリテールを引き立てる為に重ねるものなのに、ソリテールに負けず劣らずエタニティーが主張する感じに違和感を感じていたのでしょう。

参考までに1ctのソリテールと重ねた写真も貼っておきますね。

補足ですが、指のサイズは15号、フルエタニティーの造りは共有爪ではなく、四本の爪がダイヤモンド一石をしっかり留めているタイプです。

ですので、指のサイズが7号の方は全然見え方が違いますし、同じ2ctのフルでも共有爪やレール留めだと全然見え方が違ってくるので、その辺りはご考慮下さい。

そんな2ctのフルエタニティー、ダイヤモンドは綺麗に輝いています。

ルーペで見ると欠点がわかるのですが、ルーペではなく肉眼で見て綺麗かどうかが大事なので、私は結構満足しています。

ボリュームたっぷり輝きたっぷりの、とても迫力がある美しいリングです。

枠のつくりですが、裏側はこんな風になっています。

指に触れるところがツルっとしているので、指に通すときに通しやすいです。

指通りが良いってポイントが高いですよね。

ただ、このリングは本当にボリュームが凄いので、指を閉じるとちょっと違和感があります。

↓ちゃんと閉じれない(笑)

もうこれはボリュームがある爪留めダイヤモンドリング宿命ですよね。

このような豪華で繊細なリングは、着けるシーンも選ぶし重ねて使いたいなら重ねるリングも選ぶ、気高いリングという事でしょうか。

このリングにもしソリテールを重ねたいなら、私の感覚だと4ct以上のダイヤモンドが合いそうだなって思います。でもこれは好みですから、結構人それぞれかもしれませんね。

こちらは2ctのソリテールと重ねてみた感じです。

2ctのソリテールでやっと良いかなあって思える感じ…?どうですかね?

私にはほんのちょっとだけソリテール側が小さく感じるというか、ほんの僅かに物足りないようにも感じます。

そういうわけでして、このリングを長らく箪笥の肥やしにしていると言う訳です。

フルエタニティーはサイズ直しができませんから、このまま使わずサイズアウトすればそれこそアウトなのですが、そうなったら潔くこのリングを壊して、取り出したメレダイヤは大きな色石を取り巻いてペンダントにしようと思っています。

その前になんとか活用できれば良いですけどね〜。

年齢を重ねて枯れてきた手にゴロンとしたエタニティーって素敵だろうなと思うんですが…。

我が母の手我が祖母の手年齢を重ねて節が大きくなったっぽいので…私もこうなる可能性、つまりサイズアウトする可能性は無きにしも非ず…神のみぞ知る…!!!

↓左が母で右が祖母、そっくりじゃん…

そんな訳でして、私にとってはこちらのフルエタニティーリングを盛大に箪笥の肥やしにしちゃっている訳なのですが、エタニティーが大好きな人にとってはかなり満足度が高いリングではないでしょうか( ◠‿◠ )

大きくて迫力があるってことはやっぱり素晴らしい!!!

もしかしたら、私とは骨格が違う方なら1ctのソリテールとの重ねづけもしっくり来るかもしれないですね。

っと言うわけで!

私の2ctのフルエタニティーの購入先お品の仕様などをこちらに記してみました。

2ctのフルエタニティーって皆さんの感覚だとごっつい高価なの?ですか?

このリングの価格を言うとびっくりされる事が多いです。

是非皆さんも、お気に入りのフルエタニティーリングを見つけて下さいね〜!

良いフルエタニティーリングとご縁がつながりますように( ◠‿◠ )

 

(おしまい)

 

世界に一つだけの指輪。

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素晴らしい指輪を手に入れました。

古の時代に人の手で切り出されたダイヤモンド…その中から選び取った大きく美しい石は、ひときわ個性的な輝きを放っておりました。

職人の手により生み出された優美で気高い枠は、その女性的な美しさだけでなく男性的な剛健さをも持ち合わせる、唯一無二の姿でありました。

そんな二つの美しいものが完璧に組み合わさった完璧な指輪です。

これは紛れもなく世界にひとつだけの指輪でした。

本日はそんなお話…。

 

という事で!

あのアンティークダイヤモンドが、私の理想の頂点、完璧な姿に着替えて帰ってきました。

あのアンティークダイヤモンドのお話↓

① ラウンドブリリアントカットの大粒ダイヤモンドを探す旅はついに終結しました。然し、私の運命の石はラウンドブリリアントカットではなく…? - リエコの手帳

② 恋焦がれて漸く出逢えた運命の石はオールドヨーロピアンカットでした。 - リエコの手帳

③ 続・恋焦がれて漸く出逢えた運命の石はオールドヨーロピアンカットでした 〜ソリテールしか勝たん!の巻〜 - リエコの手帳

 続続・恋焦がれて漸く出逢えた運命の石はオールドヨーロピアンカットでした 〜帰ってきたダイヤモンドの巻〜 - リエコの手帳

 

ふうー…長かった。

長かったですよ、何もかもがね。

 

欲しくても絶対に買えない期間…

石を探すも見つからない期間…

アンティークダイヤモンドとの出会い…

理想の枠を模索する日々…

このような工程を経て、六年という時間が掛かりました。

思い返せば…自分の経験値が上がるのを含めて六年という時間が必要だったのでしょうね。

 

前回までのお話はこちら、爪の高さや腕の太さの好みを知りたくて空枠でイメージに近そうな指輪を仕立てたところまででした。

実はこの時、私の理想のソリテールって作るのって大変過ぎるのかも…て怯んだ上にしょげちゃって、このままでも良いかな…と思うも急に踵を返す…!!

というのも、やはり石揺れさせてしまったんです。

ギリギリまで繊細に仕上げた空枠のリングの限界でした。

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詳しく書きますと、本来の空枠の爪よりも繊細さを出すために細く磨き、通常留める位置より高い位置に石を留めて頂いているんです。

だからやっぱり、構造上石揺れしやすいんですね。

※空枠を改造したことで石揺れしやすくなってしまったという事です。

六本爪のリングは石揺れしてもロストしづらいと言うけれど、万が一ロストしたら私はショック死してしまう!!!!!!

 

そんな訳で、この指輪を握りしめてもっと理想を目指したいー!!!と職人さんのところに行って来ました。

 

「この空枠のここが違う、もう少し厚く…。」

「この空枠のここは全く同じサイズ感で、でも全体のバランスをみておかしければ減らして…。」

「毎日ガシガシ使って、万一フローリングに落としてしまっても石揺れしないような…。」

このようにニュアンスを細かく伝え、職人さんの意見も細かく伺いながら取捨選択(この段階でかなりの案を没にしました)し、決定事項をスケッチしていきます。

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このスケッチがある事でお互いの情報共有ができますし、スケッチを渡してしまう事で職人さんが制作時に打ち合わせ内容を思い出しやすいというわけですね。

↓この記事は伏線だったのですねー

デザイン的なところは、今回は婚約指輪のアップグレードという事ですので、元の婚約指輪のデザインの系譜を継ぐイメージで…

元の婚約指輪はお椀型のまあるいお花…牡丹を連想させる石座だったので、新しい婚約指輪百合のような背の高い気品がある石座というように発注をしました。

このように発注し、職人さんが制作に入られると途中経過を連絡して下さいます。

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この段階では、スケッチに指示したように、空枠と高さを合わせるという点と、スケッチした私のイラストが再現されている事がわかります。

ただ、腕の太さや爪の太さなどは、実際に指につけてみてから微調整で削れるよう、職人さんの体感でやや大きく作ってくれています。

ソリテールのようにシンプル過ぎる指輪は0.1mm〜の超微細な違いが大きな影を落とす事もありますので、少し幅を持たせている訳ですね。

 

そして仕上がりの日…

ん??なんだ???

何かに違和感を感じる!!!

スケッチに忠実、完璧なフォルムなのに何故なの!?

「フォルムも何もかも完璧なのに、何故か強い違和感を感じるのです。」

そのように正直に申し上げますと、

「折角のお品なので、イメージに完全に沿うようしっかり直した方が、僕も良いと思います。」

このように仰って下さいましたので、この日は腕の幅を微調整した程度で一旦持ち帰ることにし、じっくりと観察することにしました。

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指輪を一晩中眺めながらある事にきづきます。

「まさかこのライン…!」

石座のラインがデザインの要素をごちゃつかせているのではないか!?

これだ!!

解ったのなら善は急げ、

「おはようございます。違和感の正体がわかりました。」

このように連絡すると、直ぐに対応可能とのことで職人さんの元にダッシュ…!

この溝があることで、ピンクメレ(及びホワイトメレ)を留めた丸いラインとの兼ね合いでごちゃついて見えること、この溝は微調整で消すことができるのかということ、溝を消した事でのっぺりとし、違和感がでないのかということ…。

この時点では、微調整でできなければ石座の作り直し追加費用がかかることは覚悟しておりました。

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そして、この枠に入った事で、前回の枠の時と比べて輝きが変わってしまったことも、光源を変えて観察して判ったことの一つでした。

以前は、ぶわんぶわんという強いファイヤと、バシッバシッという強い白光が放たれておりましたが、それらが全てスンっと弱まってしまったようでした。

アンティークダイヤモンドの独特な華やかさと光の強さが止んでしまったような感じというと分かりやすいでしょうか。

こちらについても相談させていただき、頂いた御回答は、

「なんとか微調整の範囲内でできそうな気がします。少し時間がかかるのですが、今日お時間大丈夫ですか?」

えーーーー!すごい(涙)

「時間は無限にあるので大丈夫です!むしろ、お時間を頂いてしまい申し訳ないです!」

このようにして、一工程づつ慎重に進めて行く微調整が始まりました。

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微調整に掛かった時間は三時間…。

一工程ずつ慎重に、スケッチでニュアンスを伝えながら進めて行きます。

ごちゃついて見えたラインが消え、のっぺりとしないようにフォルムを微細に磨いていく、そして光をもっと取り入れられるように光穴を拡げていく…。

このような事を、全体のバランスを見ながらほんの少しずつ、初めて見た人には違いがわからないレベルの範囲で調整して下さいました。

先程も申し上げたように、ソリテールのようにシンプル過ぎる指輪は0.1mm〜の超微細な違いが大きな影響になるからです。

 

こうして、指輪が仕上がりました。

最終磨きのバフを終えて受け取り…感動!!!

なんて美しいソリテールなのでしょうか…。

滑らかなラインは非常に女性的で、それでいて甘ったるくない様子はまさに百合の花です。

そして驚くのは、これだけ女性的な精妙な波動を放つフォルムを描いているというのに、爪を破壊しないと石を外せないほどの強度が出ているというのです。

オーダー通りの、石をロストしないソリテール…これは剛健な要素、男性的な要素なんですよね。

女性的でもあり男性的でもある中庸なデザイン、これが私が心の底から求めていた理想の婚約指輪でした。

 

そして腕の幅と厚みは、オーダージュエリーならではの地金の厚みを残しながらも繊細な印象になるよう、初見では分からないくらい微妙なレベルで、石から離れるに連れて絞ってあります。写真をよーくみると細くなっているのがわかりますか?

なぜこのようにしたかというと、このアングルから見た腕がストレートだと何故か無骨に見えてしまったのです。

これは、このデザインが持つ、隠れた男性的な要素が影響しているのかなと推測しました。

ええ、それだけちっぽけな違い男性性に傾きすぎたり女性性に傾きすぎる、大きな違いが出るのソリテールだと思います。

元の婚約指輪と並べてみた雰囲気はいかがでしょう?

デザインの系譜がうまく受け継がれたのではないでしょうか。

石のサイズが違うので全てを同じにはできないのですが、どちらも花のような石座です。

そして今回は石座の根元、両面にダイヤモンドを嵌め込みました。

これがまた厄介で…

メレをドンピシャな位置に入れると石座に干渉しちゃうし、あまりここを大きくすると全体のバランスが崩れるし、じゃあメレを小さくすれば良いのかというとこれ以上小さいメレを入れると何が何だかわからないので入れる意味とは…みたいな話になり、兎に角絶妙でした。

言葉が見つかりません(感動)

 

そしてこのメレ、なななんと、楽天フラッグスさんのメレでして、片面はホワイトメレ、もう片面はアーガイル産の色の濃いピンクダイヤモンドです。

楽天フラッグスさん、ダイヤモンドが綺麗な事で評判ですよね。

こちらで独身時代の誕生日に購入したリングがありまして、それがダイヤモンド七石がお花のようになったリングでした。

そしてこのモデルは、中央のダイヤがピンクダイヤのモデルが存在していたんです。

確かアーガイル鉱山が閉山する直前で、限定品だったような…。

↓写真はお借りしました

こちらのお品です。

このモデルは長らく売り切れだなーと思っていましたが、今改めてみると廃盤になった様ですね。

このリングがまた美しくて、強く光るダイヤモンドが七石集まっていて凄く綺麗なんですよ。

でも私の指には可愛らしすぎて…ピンキーサイズにしていたのですが出番がなく、長らく箪笥の肥やしにしていました。

このリングは、ピンクダイヤモンドが欲しいと思い頑張って購入したお品で、自分自身をしっかり幸せにして生きていこうって思った年の誕生日プレゼントでしたから、思い入れもあって何とか身につけたいなと思っていたんです。

そう思うも、メレサイズのピンクダイヤモンド一石ってどうにも使い道がなく箪笥を肥やすこと八年…。

とっておきの指輪の、デザイン的に重要なポジションとして、晴れて移籍することに成功しました。一時は売却した方が良いのではと悩んだこともあったんです。

売却しなくてよかったーーー!!!!!

こういう事がありますから、買い直すのが難しいような石を売却することはなるべくしないようにしています。

メレサイズとはいえ、これだけの色の濃さがあるアーガイル産のピンクダイヤモンドって今買うと高いんじゃないかなあ?

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二本並べると二本とも美しいですね。

サイズも石座の作りも同じなので重ねてつけることもできます。

まるで親子のトワエモアです。

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実はソリテール二本を重ね付けすると、通常は石同士が当たってしまい石が欠ける原因になったりするのですが、この二本は爪が良い具合に組み合わさり石同士が当たることがありません。

これはこうしようと思ってこうなったのではなく、作って重ねてみたら偶然こうだったのです。とってもラッキーでした。

そしてこの花の様な石座、柔らかなS字曲線を描いているのがお分かりでしょうか?

旧婚約指輪の石座は、すこーし膨れたお椀型なのですが新婚約指輪はS字のカーブが出ています。

これって本当に微細な違いなのですが、全体の雰囲気に大きな影響を及ぼしています

そして、このS字カーブを描くフォルムは普通の工程では作ることができないんです。

このフォルムを出す為に爪を削ってしまうと強度が著しく落ちてしまうんですね。

実はこちらも、こうしたいと思って作ったデザインではなく、偶然の産物として現れたフォルムでした。

このカーブがあるからこそのエレガントさ、プラチナの指輪が工業製品ではなく有機の様に見える所以でしょう。

 

そして輝き!!

輝きの問題はどうなったのかというと…?

ぶおん…

ふぁんふぁん…

ぶわっ…

はい、完璧です。

実は前の輝きと同一ではないんですよ。

前はもっと溢れるような輝きだったのですが、今回は輝きに締まりがあるような感じがします。微妙な違いですけどね。

輝きに締まりが出ることで、より強くはっきりした輝きになったように思います。

ホースで水を撒くとき、どんなに水圧を上げても水の勢いには限界がありますが、ホースの口を指で摘むとぐっと勢いが増しますよね、丁度そんな感じに近い何かを感じます。

平たくいうと、前より良くなったということですね。

見よ、其方は美しい…

ふぁんふぁんふぁんふぁん…ぶあっ!!!

ぎらっ、バシバシっ…ふぁんふぁんふぁんふぁん…ぶおん!!!

擬音でしか説明できない事が大変もどかしいです。

宜しければこの記事の一番下に貼ってあるInstagramのリンクより動画をご覧くださいませ。

この輝きの件は職人さんもかなり心配してくださっていて、太陽光の元で輝きのチェックをし、ご報告を差し上げましたら安堵しておられました。

ダイヤモンドは輝きが命ですもんね!

世界に一つだけの指輪…。

こうして私は、素晴らしい宝物を手に入れました。

太陽の光が降り注ぐと直視できない程に輝く、大きくて力強いダイヤモンドです。

力強いダイヤモンドを支えるのは優美に咲く花のような石座、その根元に輝くダイヤモンドはまるで守り神のようですね。

守り神は白いダイヤモンドとピンクのダイヤモンド、まるで紅白饅頭の様に縁起がいいのもお気に入りです。

最後に、旧婚約指輪と全く同じ刻印を入れて頂きました。

胸がいっぱいです。

 

この指輪に関わった、全ての人に祝福を。

ありがとうございました。

 

 

(おしまい)

 

↓こちらから輝きについての動画を見れます。

 
 
 
 
 
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PS. 夫よ、夢を叶えてくれてありがとう。